【写真】道路で走る車椅子マラソンの選手。真剣な表情。 アスリートが抱える課題のひとつに、現役期間が終了した後に、どのような仕事に就くかというものが挙げられます。 プロのアスリートとして日々トレーニングに打ち込んできた彼ら、彼女らは、引退した後、うまく仕事に就くことができないと言われています。 健常者のアスリートですらこうした課題を抱えているわけですから、障害者アスリートの方々であればなおのこと難しいはずです。 ポータルサイト「Yahoo! JAPAN」の提供を行っているヤフーは、障害者アスリートを支援するための新たな取り組みを開始しました

競技活動と両立して業務経験やスキルを習得できる制度

【写真】チャレンジドアスリートのヤフーのウェブ記事。4人のアスリートが笑顔でガッツポーズをしている。 ヤフーは2016年4月1日から、障害者アスリートが引退後の生活に不安を抱えず競技に専念できるよう、引退後のセカンドキャリアを見据えた業務経験やスキルを習得できる制度を開始します。同制度では、本人の希望に沿って勤務時間や業務量の調整を行い、競技活動と業務を両立させながら、業務経験やスキルの習得を目指していきます。 以下のような内容が制度には含まれています。

 

  • 部下の能力を最大限に引き出すために上司と部下が定期的に1対1で行う「1on1ミーティング」
  • 自身の業務上の理想像や成長課題、必要な経験、強みの見直しを半年に1回行う「人財開発カルテ」
  • 本人の志望と適性に応じて、現在とは異なる所属部署や業務に挑戦できる制度「ジョブチェン」

 

競技引退後は通常の就業時間に戻り、引き続き業務に従事することになるそうです。 同制度の開始にあわせて、4月1日付けで新たに入社予定の2名を加えた、合計4名の障害者アスリートがこの制度で勤務を開始。彼らは「チャレンジド・アスリート」として紹介されています。 パラバドミントンで活躍する杉野明子選手やリオデジャネイロ パラリンピック日本代表に内定した車いす陸上(マラソン)の洞ノ上浩太選手が、ヤフーにてこの制度を活用。競技活動に重きをおきながら、業務経験やスキルを習得していくそうです。

ヤフーは障害者採用のページ「HANDICAPPED」でも、障害者雇用に関する情報を掲載しています。また、先日soarにて紹介した障害者スポーツのカッコよさを伝える映像「Be The HERO」にもヤフーは、携わっています。 これらの動きは、ヤフーの「障害の有無ではなく、あくまでも個人のスキルや経験、意欲を重視する」という姿勢の現れかもしれませんね。