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ーー「就職活動」

いい仕事に巡り会いたいとワクワクする一方で、自分のやりたいことが分からずに頭を抱えることもある。そんな人生の中でとても大きなイベントである就職活動で、大きな悩みを抱えている人たちもいます。そのひとりが、LGBT当事者です。

彼らはLGBTであるがゆえに、当事者でない人には想像もできない悩みがあります。面接でLGBTであることをカミングアウトしてよいのだろうか。あるいは、LGBTであることを隠して入社したとして、会社や社員は自分のことを受け入れてくれるだろうか…。

そんなLGBTの就職活動をサポートしようと、NPO法人「ReBit(リビット)」が主催となり、企業とLGBTがともに“自分らしくはたらく”を考える「RAINBOW CROSSING TOKYO」が開催されます!

全ての子どもが、ありのままの自分でオトナになれる社会を目指す「ReBit」

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「ReBit」は、学生・企業向けのLGBT教育、LGBTの就活支援等を行うNPO法人です。その目的は、LGBTを含む全ての子どもが、ありのままの自分でオトナになれる社会をつくること。

日本においては、人口の7.6%、すなわち約13人に1人はLGBTであるといわれています。本来身近なはずのLGBTですが、いまの制度では教育・社会保障・法律など、様々な側面で抜け落ちてしまっているのが現状。

結果として、多くのLGBTの子どもが「ありのままの自分」で生きられず、性同一性障害者のなんと約70%が自殺を考えたことがあるそうです。こうした現状に対して行動を起こしたのが、ReBit代表の藥師実芳さんでした。

僕には夢があります。
10年後を生きる子どもが、誰かと違うことをあたりまえに言えたらいい。
ひとりひとり違うことがあたりまえで、かつ、それがとても素敵だと認識されたらいい。

その思いが形になったのが、RAINBOW CROSSING TOKYOです。

あなたが選べない選択肢はない。RAINBOW CROSSING TOKYOが目指す就職活動の姿とは。

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RAINBOW CROSSING TOKYOは、自分らしく働きたいと願う性的マイノリティの就活生や求職者と、誰もが働きやすい職場環境を作りたいと考える企業が出会い、ともに「自分らしくはたらく」を考えるワークEXPO。

第一部では、企業の人事担当者向けに、LGBTが抱えやすい問題や困難、その解決策について学ぶコンテンツを実施。第二部では、LGBT当事者向けに、LGBTの社会人や、各企業の人事・ダイバーシティ担当者と直接話せる場が用意されています。

実は就職活動において、LGBT当事者の人たちは、想像以上にたくさんの困難を抱えています。例えばカミングアウトして就職活動する場合、おもしろがって話を聞かれたり、体の構造について聞かれたりといったハラスメントを受けることがあります。場合によっては、面接の途中で帰らされることも。

一方、カミングアウトをせずに就職活動すると、自分の経験や強みを示すエピソードにおいてセクシュアリティが関わる場合など、嘘をつかないといけません。また、LGBTに対応した福利厚生の状況等を確認できず、自分が安心して働ける職場なのかを確認することができないのです。

その他にも、履歴書の男女欄の記入や、職場でのカミングアウトなど、トランスジェンダーの約69%、同性愛者や両性愛者の約40%が求職時に困難を感じるといわれています。

そこでRAINBOW CROSSING TOKYOは、LGBTでも職業の選択肢を狭める必要はない、「あなたが選べない選択肢はない」と伝えたい、という願いがこめられています。

「LGBTフレンドリーである」という強み

近年では、LGBTフレンドリーであることを謳う企業も増えてきました。

そのメリットは、大きく2つあります。1つめは、採用の面で有利になること。LGBT層の74.6%が「LGBTをサポートしている企業で働いてみたいと思う」と考えています。逆に言えば、LGBTフレンドリーでないというイメージを持たれてしまうことで、LGBT当事者の中にいる優秀な人材を採用し損なう可能性があります。

もうひとつのメリットが、市場規模の大きさです。日本におけるLGBTの市場規模は約5.9兆円。実はLGBT当事者以外のストレート層においても、LGBTをサポートしている企業の商品・サービスを「積極的に利用したい」という層が約53%にのぼります。

その結果、最近ではLGBTへの差別禁止規定を明文化したり、同性パートナーも配偶者と認め結婚祝い金を支給する企業が出てくるなど、少しずつですが企業側の理解も深まりつつあるようです。

13人のなかの1人としてできること。

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藥師さんは言います。

このイベントに何百人という人がくることは、企業のダイバーシティ施策を後押しする強いメッセージになります。企業が変えてください、ではなく、このイベントに来たあなた自身が企業を変えるメッセージになる。来場したひとりひとりのストーリーを企業側が感じとって、行動に移していく、その交差点を作りたい。

LGBTは、13人に約1人。その1人の声では、社会は変えるのは容易なことではありません。でも、LGBT当事者も、そうでない人も、同じ社会を担う13人のなかの1人です。ぜひRAINBOW CROSSING TOKYOにて、「ありのままの自分でオトナになれる社会」の始まりに触れてみてください。

関連リンク

ReBit ホームページ
RAINBOW CROSSING TOKYO ホームページ