今、「コミュニティ」のあり方への注目が高まっています。この場合、そのほとんどは世代や考え方が近く、似た趣味や関心を持っている、比較的同質な人々が集うコミュニティについて語られています。

soarはこれまで、様々な場づくりやコミュニティ運営をしている方々を取材してきました。そこでは、年齢や性別、生きてきた背景が異なる人々が共に過ごし、助け合って暮らしている様子を目にしました。

それは、まさに「多様性のあるコミュニティ」との出会い。

さらに取材を続けていく中で、私たちは多様性にもグラデーションがあることにも気づいていきます。

同じ障害や病気を持っていたり、世代が近かったり。近しい当事者性を持っている人たちでも、人生で経験してきたこと、関心のあることには違いがあります。一見、同質に見える人たちが集まっているコミュニティの中にも、多様性は秘められているのです。

私たちは、こうしたコミュニティを「多様性を受容するコミュニティ」だと捉えています。同じ空間で過ごし、誰かを排除することもなく、同じ当事者性を共有する中にも存在する「違い」も尊重する。多様性を受け入れつつ暮らしている、そんな場所。

そこでは人との関わりのなかで、尊厳を取り戻したり自分を認められるようになったり、「回復」していくことができているようでした。

こうしたコミュニティのあり方に、社会の生きづらさを解消していくためのヒントがあるのではないか。私たちはそう考えています。

人は、誰も1人で生きていくことはできません。行政や民間サービスだけに頼るわけにはいかない時代になっていく中で、これからの社会には人の居場所となるコミュニティが重要になることは必然です。

その一方で、コミュニティは同質性が強くなりやすい。

コミュニティが多様性を受容するようにオーガナイズするには、どうしなければならないのでしょうか。今回は、多様性を受容するコミュニティを生み出している実践者のみなさんにお話を伺います。

1人目は、神奈川県立田奈高校の図書館で「校内居場所カフェ」として「ぴっかりカフェ」を運営する石井正宏さん。石井さんが代表を務める「NPO法人パノラマ」によるこのカフェは週に一度開催され、地域のボランティアスタッフが集まり、生徒たちは自分の悩みや就職について相談することができます。

多様な背景を持つ子どもたちの孤立を防ぐため、大人とのつながりを築いているぴっかりカフェでは、どのようなことが起こっているのでしょうか。

2人目は東京都豊島区の商店街にあり、平日の日中の時間帯に、地域の人々の集まる場所として場を開放している「長崎二丁目家庭科室」の藤岡聡子さん。「まちに飛び出した家庭科室」をキーワードに、地域のお年寄りや子ども、お母さんなど様々な人が訪れ、編み物や料理など得意なものを先生となり教え合うことで、つながりをつくっています。

残念ながら2018年2月末で終了してしまいましたが、場を運営してきた中で見えてきたことや起こった変化、たとえ場がなくなっても地域で人々のコミュニティが続いていくために大切なことをお伺いしたいと思います。

モデレーターは社会的マイノリティに焦点を当てた情報発信を行うウェブメディア「soar」編集長の工藤瑞穂が務めます。

多様な人が集まるコミュニティ運営、地域や社会での居場所づくり、人の可能性が活かされる場づくりに関心がある方、社会課題を解決する事業づくり等に関心のある方は、ぜひご参加ください!

多様性を受容するコミュニティについて考える

【日時】

2018年3月26日月曜日 19時00分〜21時30分(開場18時30分)

【参加費】

一般:2,500円
早割:2,000円(限定20枚)
学割:1,800円
soarサポーター会員価格:1,800円

チケットの購入はこちらから

※クレジットカードだけでなく、コンビニやATMでのお振込みもご利用いただけます。

※お申し込み後のキャンセル、及び返金はお受けいたしかねます。ご了承ください。

※領収書がご入用の方は、イベント当日に受付でお申し付けください。

※「参加したいけれど、病気や障害、心の不調、現在の環境が理由で就労が難しく経済的にきびしい」など理由のある方は、5名様限定で参加費の減額や無料参加とさせていただきますので、お気軽にご連絡ください。

お問い合わせ:event@soar-world.com

【定員】70名

【場所】Impact HUB Tokyo (東京都目黒区目黒2丁目11番地3号 印刷工場1階)
https://goo.gl/maps/TJs7MnVNveS2

JR 山手線、都営三田線「目黒」駅から徒歩約8分

※会場はスペースを広くとっております。車椅子の方も気兼ねなくお越しください。

※大変申し訳ありませんが、会場は多目的用トイレがございません。ご了承ください。
車椅子の方はスタッフがサポートいたします。

※保育のサポートはありませんが、お子様連れの方も大歓迎です。

※駅からの移動にサポートが必要な方はスタッフがお手伝いしますので、お問い合わせアドレスへご連絡ください。

連絡先 event@soar-world.com

【トークゲスト】

石井正宏(NPO法人パノラマ代表理事、ぴっかりカフェマスター)

藤岡聡子(株式会社ReDo代表取締役、長崎二丁目家庭科室運営)

【モデレーター】

工藤瑞穂(NPO法人soar代表理事)

【プログラム】

・soar プロジェクト説明(工藤瑞穂)
・ゲストによるトークセッション

【主催】

soar https://soar-world.com/
お問い合わせ event@soar-world.com

【登壇者プロフィール】

石井正宏NPO法人パノラマ代表理事、ぴっかりカフェマスター)

ひきこもり等の若者を支援するNPO法人で活動後、ひきこもりにさせない予防支援に取り組むため平成21年に(株)シェアするココロ設立。平成27年にNPO法人パノラマを設立し、神奈川県内2校のクリエイティブ・スクールで有給職業体験プログラム「バイターン」や高校内居場所カフェ、相談等の支援を行う。平成25年度内閣府「困難を有する子ども・若者及びその他家族に対する支援の在り方に関する調査研究」企画分析委員。神奈川県立田奈高等学校及び大和東高校学校運営協議委員。横浜市就職サポートセンター・スーパーバイザー等を勤める。レコード・コレクターとして「武蔵野レコード」に所属し、音楽イベントを主宰する。1969年生まれ。

藤岡聡子株式会社ReDo代表取締役、長崎二丁目家庭科室運営)

1985年生まれ、徳島県生まれ三重県育ち。夜間定時制高校出身。新宿区外部評価委員(福祉事業評価部会所属)。自身の経験から、「人の育ち」「学び直し」「生きて老いる本質」をキーワードに、人材教育会社を経て24才で介護ベンチャー創業メンバーとして東大阪市にて50人規模の住宅型有料老人ホームを立ち上げる。

1人目を出産後、2014年より非営利団体「親の思考が出会う場」KURASOU.代表として、国内外のべ200名以上の親が政治や人権について学び対話する場を運営。2015年デンマークに留学し、幼児教育・高齢者住宅などの視察、民主主義形成について国会議員らと意見交換を重ね帰国。同年11月 福祉の再構築をミッションに、株式会社ReDoを起業。2017年4月より東京都豊島区にて「長崎二丁目家庭科室」運営。のべ1000人を越す地域住民の集い場をつくっている。もうすぐ3児の母。

工藤瑞穂
「soar」代表・編集長

1984年青森県生まれ。宮城教育大学卒、青山学院大学ワークショップデザイナー育成プログラム修了。仙台の日本赤十字社で勤務中、東日本大震災を経験。震災後、「小さくても、わたしはわたしにできることを」をコンセプトに、仙台で音楽・ダンス・アート・フードと社会課題についての学びと対話の場を融合したチャリティーイベントを多数開催。地域の課題に楽しく取り組みながらコミュニティを形成していくため、お寺、神社、幼稚園など街にある資源を生かしながら様々なフェスティバルを地域住民とともにつくる。2015年12月より、社会的マイノリティの人々の可能性を広げる活動に焦点を当てたメディア「soar」をオープン。イベント開催、リサーチプロジェクトなど様々なアプローチで、全ての人が自分の持つ可能性を発揮して生きていける未来づくりを目指している。

https://soar-world.com/