前文

 特定非営利活動法人soar(以下、「soar」という)は、「誰もが自分の可能性を活かして生きる未来」をつくるため、人がより善く生きていくための様々な知識や智慧を伝える活動を通じて、人がその人らしく生きていくことを肯定し、また、肯定する力そのものを見出す指針やきっかけを示したいと考えています。

 それにはまず、活動する組織自体が、活動する人の可能性を活かせる環境である必要があります。組織を構成する正職員、パートタイム職員、インターン、役員、(以下、「スタッフ」といいます)は、団体活動において、自分の可能性を肯定し、互いを尊重して生きていける社会づくりのため、様々な可能性を絶えず模索し、共に学びながら活動します。

 このコード・オブ・コンダクト(Code of Conduct (行動指針)。以下、「本CoC」という)は、スタッフ一人ひとりが遵守すべき基本事項を明文化したもの。日々いかに社会を見つめ、考え、行動するか、いわば「soarらしさ」を実践するためのよりどころとなるものです。

 私たちスタッフは、活動のなかで出会ったsoarらしいと感じる瞬間や、小さな疑問や懸念も、スタッフ各人が自分のペースで臆することなく共有しあいます。soarという場所は、その一人ひとりの声に耳を傾け、率直な意見を交わしながら、組織や個人のあり方や行為をより善いものにしていく環境であり続けるよう努めます。そんなsoarらしい人と環境が影響し合うことの積み重ねが、soarとスタッフ一人ひとりの活動を広げ、より善い社会をつくることにつながっていくと信じるからです。 

 もし、本CoCに反する行為の発見、またはその発生が予見された場合は、それを見過ごすことなく、人権擁護の観点に基づく適正な手続きのもと解決に取り組み、その後の再発防止に向き合い、改善に全力で取り組みます。そのために、正負両面の事実や評価、多様な認識や意見、小さな違和感や懸念を伝えやすい環境づくりに絶えず取り組み、寄せられた声に真摯に対応します。

 「誰もが自分の可能性を活かして生きる未来」を実現するために、スタッフ一人ひとりが自分と他者の人権を尊重し、常に自分たちの行動が環境や社会に与える影響とその責任を自覚し、より善く生きるための実践を更新していきます。

 

第1 目的

 本CoCが目指すことは以下のとおりです。

1 スタッフがsoarの一員としての役割や責任を理解し、「誰もが自分の可能性を活かして生きる未来をつくる」というビジョンの実現に向け、本CoCを遵守して判断し行動します。

2 活動に関わる人々の人権が守られる環境づくりに、組織として積極的に取り組みます。 また、スタッフ自らが人権侵害の予防に取り組み、適切に問題への対応ができるような仕組みの確立と維持に貢献します。

3 本CoCに反する行為、またはその発生が予見された場合に、それを見過ごすことなく、人権擁護の観点に基づく適正な手続きのもと解決に取り組み、その後の再発防止に向き合います。

4 本CoCは、スタッフ各々の実践を通じた学びや、soarに関わる方々からの意見、社会情勢の変化などに照らし、定期的に見直し、改訂します。

 

第2 本CoCの運用

 本CoCの運用にあたっての留意点、具体的な運用方法は以下の通りです。

1 言葉の定義

 (1)「スタッフ」  soarの職員、インターン、役員といった、事業の従事者をまとめた総称を指します。それぞれの役割は以下の通りです。

ア 職員   雇用契約にある正職員及びパートタイム職員を指します。

イ インターン   一定期間、soarの特定の業務を委託(有償・無償を問わない)した学生及び社会人を指します。

ウ 役員  特定非営利活動法人の目的達成のため団体の経営・運営・事務の執行を委任した役員を指します。  

(2)「関係者」   soarの事業や活動に関わる以下のメンバーが該当します。

ア ボランティアスタッフ  soarのイベント運営などの活動に、自主的に無報酬で関わるメンバーを指します。

イ 業務委託者  soarの事業において個別契約を結び業務を遂行する個人または法人を指します。

ウ クライアント・連携機関  講演や研修等、一時的な契約関係のある法人・団体、または一定期間協働事業を遂行する法人・団体等を指します。

エ 取材対象者  ウェブメディア「soar」の取材対象となる個人、法人、任意団体、各種コミュニティ等を指します。

 なお、本CoCは、スタッフを対象とするものであり、関係者への人権侵害の防止・報告・対応の詳細については、別途策定されるパートナーシップポリシーにおいて定めます。

 

2 適用範囲  

本CoCは、スタッフが物理的、時間的、または契約関係的に管理する領域内(以下、「soar管理領域内」といいます。)における行動に適用されます。

 

3 運用方法

 本CoCは、スタッフとして推奨される行動を規定し、雇用や活動の契約の一部として明示されます。

 スタッフは、本CoCを遵守するとともに、その実践が可能な組織体制の構築に努めます。また、本CoCに反する問題が発生した場合(後記のとおり、法令違反を含む)、すみやかに事実関係を把握したうえ適切な対応を行い、再発防止を徹底します。

 なお、本CoCに反する行為やその予見の申告・相談があった場合の対応は、CoC担当理事が行います。CoC担当理事は2年の任期制とし、事業遂行に係る職責のある理事が兼任しません。なお、任命については、理事会決議で行います。

(1)周知徹底と認識の共有

ア 常にsoarスタッフの一員としての意識を持って行動できるよう、すべてのスタッフに対し、本CoCに対する責任と義務を周知徹底し、認識の共有を行います。

イ スタッフは雇用開始時または活動開始時に、本CoCに関する研修を受けるものとします。以降、定期的に(少なくとも半年に1度程度)本CoCへの理解を深める機会を設けることとします。

ウ スタッフは雇用開始時に、本CoCを理解し遵守する旨の署名を行います。また、当該署名を受けた書類等は、事務局において適切に保管します。

エ スタッフは活動において本CoCを遵守し、立場に関わらず互いの言動について相互に適切なフィードバックを行い、学習を続けていきます。

(2)定期的な見直し

 本CoCは、活動においてスタッフから共有を受けた意見を取り入れるほか、法令や社会情勢の変化に応じ、その内容を定期的に見直していきます。また、常時、関係者やメディアの読者、寄付者等からの要望や意見等の意見を参考に、都度改訂していきます。

(3)違反行為の申告・相談について

 スタッフが本CoCに反する行為の発見、またはその発生を予見した場合は、速やかに上司または後述の相談窓口へ申告・相談します。申告者・相談者のプライバシーの保護を徹底し、申告・相談を行ったことを理由とする報復行為や不利益な取扱いは一切行わず、また、これを認めません。

 違反行為の申告・共有の初動対応は本CoC担当理事、相談窓口への申告・相談の初動対応は、外部の相談窓口担当弁護士が行います。 

相談窓口 担当:ことのは総合法律事務所 佐藤暁子 弁護士(東京弁護士会) 担当開始時期:2021年4月

 なお、上記相談窓口は広く公開し、スタッフ以外の関係者からの申告、相談も受け付けます。

 

第3 行動指針

1 人権の尊重について

 soarの活動において、関わる人が不合理な差別や偏見を受けることなく、生命や心身の安全が保たれることは大前提であると考えます(以下では、その大前提が守られることを求める権利を「人権」(注1)といいます。)。そのうえで、個人の意志や考えを表明する自由があり、それを互いが尊重しあうことによって、それぞれの自己実現や幸福の追求ができることを、soarでは大切にしたいと思っています。

 しかし、一個人が組織内部や活動の場など共同体においてないがしろにされ、その結果として人権侵害されうるものであることを、私たちは人類の過ちの歴史や、日々社会で起こっている様々な問題を省みて、常に意識しておく必要があります。

 そこでsoarでは、自分たち自身も社会の一部であり、人類の営みのバトンを受け取り、また次の世代に引き継ぐ者であるとの自覚のもと、直接的・間接的問わず、相手の言動や置かれた環境によって、スタッフの安全が脅かされたり、個人の意志や存在そのものが尊重されておらず、人権が守られていないと本人が感じる状況を人権の侵害と捉え、これが起こらない環境を目指していきます。

 そして、少数派の意見や考えであっても、その声をないがしろにせずに耳を傾け、尊重し、適正なプロセスで検討や対話を行います。また、社会的な権力性や地位が、常に相手との関係性に応じて生じ、また変化するものであること、そしてそれらによって得られる情報には量・質ともに違いがあり、いわばその情報の非対称性によって各々の視点や評価基準が異なってくることにも留意し、そのような多層的な差異を解消する努力を行うことを通じて、相手が自身の意志や考えを表明しやすい状況をつくるように配慮します。

(注1)soarでは「人権」を、「人間の固有の尊厳と平等に由来する権利」と定義したうえで、その歴史的背景と具体的内容の詳細に関する理解については、以下参照の整理に準ずるものとします。 参照:外務省 ホームページ「世界人権宣言と国際人権規約

(1)人権の尊重と差別の禁止

ア 一人ひとりが人権について理解し、互いの尊厳を尊重できるように努めます。

イ 差別行為(本人の努力によって変えがたい事実等による不合理な区別等)を一切行いません。

ウ 暴力や威迫による業務の強制やいじめなどにより、身体的・心理的に相手の権利を侵害する行為を一切行いません。

(2)ハラスメントの禁止

ア 職務上の優越的な立場・地位・職位を濫用し、業務を強要したり、尊厳を傷つけたり、不利益を与えたり、脅威を与える言動を行いません(なお、関係各法令や通説判例、実務慣行からみて、業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導はこれに該当しません。)。

イ 相手が性的嫌がらせを受けたと感じるような言動、または性的な言動により他のスタッフの活動環境を害することをしません。

ウ 妊娠・出産・育児休業、介護休業等の制度または措置の利用に関する言動によりスタッフの活動環境を害すること、並びに妊娠・出産等に関する言動によりスタッフの活動環境を害することをしません(なお、業務分担や安全配慮等に関する関係各法令や通説判例、実務慣行の観点から、業務上の必要性に基づくものについては、これに該当しません。)。

エ 無視や侮辱、人格否定など道徳に反した言葉や態度によって、相手へ精神的な苦痛を与えるような言動を行いません。

オ 業務上において必要な情報である場合を除き、相手の意思に沿わないかたちでのプライベートの詮索や干渉などを行いません。

カ どんな関係性の相手であっても、その存在を軽視し、相手が自由に意志を伝えられない状況をつくらないよう心がけます。

2 特定非営利活動法人としての責任

 「特定非営利活動法人(NPO法人)」における「NPO」とは、「Non-Profit Organization」の略称で、福祉や教育等様々な分野で社会貢献活動を行い、団体の構成員に対し、利益を分配することを目的としない団体の総称で、このうち、特定非営利活動促進法(以下、「NPO法」といいます)に基づき法人格を取得した法人を「特定非営利活動法人(NPO法人)」といいます。

 特定非営利活動法人が活動するうえでは、関係各法令の遵守はもちろん、そのビジョンや事業に共感し、信頼を寄せ、ともにより善い社会づくりに参画する市民一人ひとりの存在が不可欠です。よって私たちは、常に活動目的や事業内容、その成果を公開し、市民からの信頼を醸成し、社会的良識を持って行動します。

(1)団体情報の開示

ア 関係者の信頼に応えられるよう、団体の財務や事業活動の状況などの情報を適切に開示し、透明性を持って誠実に対応します。

イ NPO法やその他適用のある関係各法令に従って、事業報告・財務報告が公正・透明に行われるための団体運営の整備・運用を行い、その信頼性・適正性を確保します。

(2)反社会的勢力との関係

ア 市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的勢力及び団体の存在や活動に資する、または、援助・助長する一切の行為は行いません。

イ 団体または自らの利益のために、反社会的勢力を利用しません。

3 団体の活動について

 私たちは、「誰もが自分の可能性を活かして生きる未来をつくる」というビジョンを実現するために行動し、信頼できる正確な情報を提供することにより、社会にとって価値がある事業を行います。

 そのために、不正・不誠実な行為やコミュニケーションを行わず、安全と健康を確保した働きやすい環境を維持します。

 また、個人情報・機密情報などの重要性を理解し、情報や団体の資源を厳重に管理し、不正または不当に使用しません。

(1)信頼できる情報の提供

ア soarのビジョンに則り、ウェブメディア、イベントの運営等すべての事業活動において、信頼できる正確な情報を読者に提供します。

イ 発信・広報活動を行う場合には、個人及び取材対象者やクライアント・連携機関など関わる全ての人の人権を尊重し、その信用を傷つけることのないよう留意します。

(2)安全な活動環境の維持

ア 就業規則やその他規定を遵守し、不正または不誠実な行為を行いません。

イ スタッフ一人ひとりの心身の健康状態に配慮し、 健康的で安全かつ衛生的な活動環境の維持・整備に努めます。

ウ soar管理領域内において災害・事故・その他トラブルが発生したときは、その被害を最小限に留めるよう努めます。また、その発生の一部または全部が、soarまたはスタッフの言動に起因する場合には、すみやかに再発防止に取り組みます。

エ  スタッフ一人ひとりの事情(障害や病気、家庭の都合等)や個人の特性などに応じて、可能な限り個別の配慮ができるよう努めます。

(3)関係者との対等な関係構築

ア すべての関係者との間で、公平・公正な取引、また対等なコミュニケーションに努め、信頼関係を構築します。

イ 関係者との取引やコミュニケーションにおいて、業務や活動で不利な状況を作ったり、経済的な不利益を与えたりしないよう注意を払います。

(4)個人情報の取扱い

ア 関連法令を遵守のうえ、関係者及びスタッフの個人情報は厳重に管理し、団体の同意を得た範囲内で使用します。また活動中のみならず活動終了後も、団体の許可なく開示・漏洩しません。

(5)機密情報の取扱い 

ア 団体及び関係者の機密情報を厳重に管理し、正当な目的以外で社内外に開示・漏洩しません。 また、活動終了後も団体の機密情報を漏洩せず、いかなる目的にも使用しません。

イ 他社・他団体の機密情報を盗用することや不正な手段で入手することはしません。

ウ 事業活動に関わるすべての記録を適正に管理します。

(6)情報システムの適切な使用

 団体の情報システムは業務のためにのみ使用し、個人的な目的のために使用しません。

(7)団体の資源の使用

ア 団体の財産を適切かつ効率的に使用し、有形無形を問わず、毀損・盗難などを防ぎます。

イ 個人的な目的で団体の財産や経費を使用しません。

ウ 団体の保有する情報及び文書を自ら意図的に改ざんしません。また、いかなる改ざん行為にも関与しません。

(8)利益相反について

ア 団体と利害の対立を起こすような行動や、活動に関わりません。  

イ 団体の許可なく競合他社や関係団体のスタッフ・コンサルタント(それらに準ずる役職)などとして働かず、また、金銭上の関係を持ちません。

4 個人の意志の尊重と組織について

 soarは団体として「誰もが自分の可能性を活かして生きる未来をつくる」というビジョンを掲げています。そのビジョンの実現のため、自身の可能性を活かすという意志を持ったスタッフが、主体的に集い、互いの意志や希望を尊重し、助け合うことで、たとえ少ない人数であったとしても、やがては社会を構成する物事の変化と繋がっていくはずであると信じています。

(1)個人の意志の尊重

ア 一人ひとりの持つ資質や能力が活かされるような環境づくりに努めます。

イ 個人の意志や希望を尊重し、可能な限り一人ひとりが自分の望む仕事に取り組めるような組織体制をつくります。

ウ 一人ひとりの置かれた状況に配慮し、可能な限りその人の望むその人らしい働き方ができるような労働環境をつくります。

(2)組織の一員としての自覚と責任

ア 内容が賞賛や批判であるかに関わらず、自身の意志や意見を組織及びスタッフに伝え、どんな立場であっても組織の一員としての責務を果たします。

イ 立場に関わらず対等に話し合える場をつくり、一人ひとりが持つ考えや視点を尊重し、互いの意見や思いに耳を傾けます。

(3)信頼しあえるチームづくり

ア 立場を問わず、互いを尊重し対等に対話ができる関係性づくりに努めます。

イ スタッフ同士がアイデアや意見を出しあい、互いの価値観を尊重し、創造性を活かしあうチームを目指します。

ウ 個人や集団との関係性、またはその場における空気感のなかで、自分がどういった権力を持っているかに意識的になり、相手が自身の意見や感情を表現できない状況をつくらないよう、相手に配慮した言動を心がけます。

5 個人が団体や社会に与える影響の自覚と責任

 人権の中でも、個人の自律性や表現の自由などのいわゆる「基本的人権」は、特に最大限尊重されるべきです。一方で、個人の言動が影響を与える対象は、その個人のみならず、所属する団体や活動にも生じるもので、その責任と個人の自由とは、完全に分離することはできません。

 複数の共同体や団体、活動に属しながら活動することが一般的になり、一人ひとりがソーシャルメディア等を通じて発信する力を手にしている今、少なくとも他者との人権の衝突の調整という観点から、人はこれまで以上に自らが周囲に与える影響を自覚し、適切な言動が求められます。

 しかし、かといって、個々人の基本的人権が過度に(あるいは漠然と)制約されることもまた、望ましくありません。

 人権と人権の衝突の調整は、私たちが絶えず向き合い続けなければならない、とても難しい試行錯誤の営みの側面を持ちます。だからこそ、人の自律性や可能性を信じ、個人の権利や自由を尊重すると同時に、一人ひとりが、自らの存在が周囲にどのような影響を与えるのかを自覚して行動していく。soarとそのスタッフは、常に、今この瞬間の社会を構成する自分と他者との関係を捉え、自身の認識と実践を更新しながらより善い言動を心がけます。

(1)個人の言動や情報発信について

ア プライベートでの言動や個人の言動であっても、団体に影響を与えることを鑑みて、常にsoarのスタッフであることを自覚し、自身の言動に責任を持ちます。

イ ソーシャルメディアなどで情報発信する場合、個人の発言であっても団体に影響を与えることを鑑みて、個人の発信をどう行うか、常に検討したうえで発信を行います。

ウ 団体や関係者に対する誹謗中傷、差別、名誉毀損またはその他権利侵害となるような情報発信は行いません。

(2)団体外の活動

 私たちは、政治活動や思想・信条の発信などを行う場合には、個人の立場でのみ、活動時間外に行います。

 

第4 本CoCに反する行為、またはその発生が予見される事案が発生した場合の対応

 本CoCに反する行為、またはその発生が予見される事案の報告・相談があった場合は、相談内容の性質や相談者の要望にあわせて、理事、監事、または担当弁護士と相談を行い、事実関係を調査し可能な限りの各種措置を実施対応します。

 相談窓口では、相談内容の性質や相談者の要望にあわせて、外部弁護士と精神保健福祉士や社会福祉士等の専門職が連携し、相談対応を行います。その後、関係各法令及び本CoCに従って事実関係を調査し、可能な限りの各種措置を実施対応します。

 本CoCに違反する行為、その発生が予見された場合(以下、「本CoC違反等」といいます。)には、以下のフローで対応を行います。

1 違反発見の端緒(申告の受付等)

 以下(1)から(3)のいずれかの経路により本CoC違反等の申告があった場合、CoC担当理事は、監事と協議のうえ、当該申告の対象事案が本CoCに抵触する可能性があるか否かの判断を行います。

 抵触する可能性があると判断した場合は、当該申告を正式に受理し、その後の対応の要否や内容について、監事と協議します。他方、抵触しないと判断した場合には、その旨及び判断理由の概要を申告者に報告し、対応履歴については記録に残すこととします。

 なお、いずれの場合も申告者や当該事案の関係者には、CoC担当理事より対応フローや進捗状況については、適宜報告するものとします。

(1)スタッフが、本CoCに反する行為を発見した場合 3営業日以内に上司またはCoC担当理事へ共有します。

(2)スタッフが、本CoCに反する行為に関する相談をスタッフまたは関係者から受けた場合 相談を受けた者は、3営業日以内に相談内容を、上司を通じて、もしくはCoC担当理事へ共有します。

(3)スタッフまたは関係者、もしくは第三者が、本CoCに反する行為について相談窓口へ申告、相談を行った場合 相談窓口チームで協議のうえ、内容に応じてCoC担当理事へ共有します。

2 対応協議

 CoC担当理事は、正式に受理した当該申告事案に係る対応の要否や内容について、監事と協議し、調査チームを組成のうえ、調査の開始を決定します。調査チームには、必要に応じてスタッフや外部関係者の参加を依頼します。

3 調査の実施  

調査チームは、事実認定に必要かつ可能な限度での調査を実施します。その場合、必要に応じて、以下の外部関係先と連携して調査を行います。

(1)連携機関 (2)弁護士 (3)警察 (4)医療機関

 ただし、当該事案が刑事事件や行政事件に該当、またはその可能性がある場合は、調査チームは、一次的には申告者の意思を最大限尊重しながら、必要かつ可能な限度で、内部調査を開始する前またはそれと併行して、関係当局に通報し、法の趣旨を損ねることのないよう、関係当局と協議を行うこととします。

 また、調査においては以下を厳守します。

(1)個人情報の保護

申告者及び調査対象者に係る情報の秘匿性は保護され、個人情報は、調査等に必要な限度で調査権限を有する関係者間でのみ共有します。

(2)記録の保存 

調査履歴はすべて、今後の判断基準となるよう、体系的に整理のうえ、厳重に保管します。

(3)安全な活動環境と調査の正当性の担保

ア 調査対象がスタッフかつ役員の場合、調査中は役職や業務の一時停止を行い、調査や  対応決定の一切に関わらないこととします。

イ 団体の機関設計や要職の権限分掌などガバナンス自体が調査対象となる場合は、外部専 門家や関係団体と協議のうえ、外部調査を依頼する等、事案の内容に応じて調査方法や担当者の検討を都度行います。

4 処遇決定

 調査チームは、調査報告を元に処遇を決定します。決定内容によっては対外的な説明が必要な場合もあるため、すべてのCoC違反に係る対応決定の内容は理事会の承認又は決議を経るものとします。

(1)処遇対象者がスタッフ(役員を除く)の場合、人事担当者が人事的処遇の要否と内容に係る協議を行います。

(2)処遇対象者が役員の場合、臨時理事会にて処遇の決定を行い、臨時総会で承認を諮り、最終決定を行います。

 なお、処遇対象者の役職に限らず、違反の程度が極めて悪質(各種刑法犯等も含まれる)と判断できる事案の処遇の決定・その後の対応については、団体の定款に則り臨時理事会において以下の手順で決定します。

ア 調査チームは調査報告をCoC担当理事、監事に提出し、それに基づきCoC担当理事または監事は臨時理事会の招集を行います。

イ 臨時理事会において、CoC担当理事、または監事より協議内容を共有し、公表の有無や内容も含めた処遇の決定を行います。

ウ 理事会で決定した処遇について、臨時総会で承認を諮り、最終決定を行います。

エ 最終決定を踏まえ、CoC担当理事及び監事は、調査チームとともに事後対応を行います。

5 事後対応

 調査チームは、以下の事後対応を行います。

(1)処遇対象者への通知

(2)申告者への報告

(3)申告者への必要な支援の検討、実施

(4)調査の協力者、関係者への報告

(5)本CoC第4の1〜4までの記録の作成・保管

(6)組織や関係者間での改善に向けた事案の振り返りの実施

(7)ポリシー運用をはじめとした活動体制の見直し、再発防止のための改善策の策定・実践

6 対応フロー図

2021年12月22日 策定