「子育てで悩みを抱えている。」「障がいがあるため、就職相談をしたい。」

こうした悩みを抱える人のために、行政の手によって各地に相談所が開設されています。でも、それがどこにあるのか知っている人は少ないはず。そんな、多くの人にとって遠い存在だった相談所を、もっと身近なものにしようとする取り組みが始まります。

今年2016年の7月7日、医療福祉エンタメ団体「NPO法人Ubdobe(ウブドべ)」が、ユニバーサルデザイン玩具・食器を扱う、医療福祉相談窓口付きセレクトショップ『HALU ~Unique & Universal~』を三軒茶屋に立ち上げます。

三軒茶屋にオープンする医療福祉系セレクトショップ「HALU」

HALUは、ユニバーサルデザインの玩具・食器や福祉作業所で作られたプロダクトを提供するセレクトショップであると同時に、医療福祉や育児等に関するインフォメーションコーナーや相談窓口を兼ね備える、あらゆる人々の味方となる空間です。

オープンの目的は、障がいを持つ方や高齢の方に寄り添い、社会参加を後押しすること。また同時に、三軒茶屋の商店街のど真ん中にオープンすることで、すべての人に医療福祉を身近に感じて欲しいという想いが込められています。

あらゆる人々の味方を目指して

【写真】大阪の福祉作業所でつくられた美味しそうなしおラスク

HALUでは、セレクトショップとして、ユニバーサルデザインの製品や、福祉作業所で作られたこだわりのプロダクトなどを厳選して販売します。現在は、自由な発想で遊べる玩具「ogosport」シリーズや、持ち方フリーなスプーン&フォーク「opuna」、大阪の福祉作業所で作られる「しおラスク」などを販売予定です。

加えて、HALUでは予約制で医療福祉関連の相談窓口を利用できます。この相談窓口では、医療福祉従事者、難病当事者やその家族による、リアルで適切な相談支援を受け付けるとのこと。不登校児、シングルマザーなどの相談も受け付けるといい、言葉通りあらゆる人々の味方になってくれることでしょう。

また、悩みを抱える当事者の方だけでなく、ふらりと立ち寄った方々でも気軽に介護や子育て等の情報を手に取ることのできる、インフォメーションコーナーも併設されます。

あらゆる人々の社会参加を推進するUbdobe

【写真】少人数のグループで笑顔でアイデアを書き出す人たち

HALUを立ち上げるのは、音楽×アート×医療福祉を通じて、あらゆる人々の積極的社会参加を推進することを目的とした医療福祉エンターテイナー・NPO法人「Ubdobe(ウブドべ)」。

Ubdobeが始まったきっかけは、代表・岡 勇樹さんが経験した、大学時代の母の死と、サラリーマン時代の祖父の認知症。岡さんは当時、病気の恐ろしさや改善方法を知らず、それによって自分自身の大切な家族に対し何もアクションをとることができなかったことを、とても後悔したのだといいます。

 

【写真】イベントの参加者にむけて真剣な表情で語るおかさん

そこで福祉業界の道へと進んだ岡さんは、高齢者や障がい者の方が「社会から断絶された」状態で暮らしている現実を目の当たりにしました。

医療福祉とは、高齢者や障がい者を社会から隔離するものではなく、本来は選択肢を広げる活動であるはず。そこで、岡さんが考えたのは、音楽やアートを使って、大事なことが楽しく人に伝わるようにしたいということ。また同時に、あらゆる人が、積極的に社会参加できる楽しい世の中を作りたいと思い、立ち上げたのがUbdobeでした。

ワークショップやイベントを企画し、人々を巻き込む

【写真】手に絵の具を塗って自由に絵を描く子どもたち。真剣な表情ながらもとても楽しそうな様子

これまでUbdobeは、当事者だけでなく、医療福祉従事者や、一般の方々にも目を向け、多数のワークショップやイベントを繰り広げてきました。

例えば「Kodomo Music & Art Festival」は、国籍の違い、年齢の差、障がいの有無、性別などの垣根を越え、あらゆる子どもたちがコラボレーションできる音楽とアートの祭典。子どもたちは約半年間のワークショップを経て、アーティストとして主体的にイベントを創り上げていきます。

更にUbdobeは、医療福祉に興味の薄い若者にも興味を持ってもらうことを目的とした、踊るだけでなく学べるクラブイベント「SOCiAL FUNK!」や、医療福祉従事者、学生、経営者を対象に横のつながりを生む医療福祉トークイベント「Well CON」を全国で開催。加えて、医療福祉業界に特化したデザインやイベント制作を行ったり、各地の行政や企業とコラボレーションしての、福祉に関するイメージアップ企画や福祉系就職フェアを開催したりと、積極的な活動を繰り広げています。

こうしたイベントを開催する中で岡さんが感じたのが、「イベント以外にいつでもメッセージを発信し続けられる仕組みがほしい」ということ。そこで思いついたのが、「店舗×相談窓口」という仕組みだったのだそうです。

Ubdobeの挑戦を応援してみませんか?

【写真】街中で笑顔で集まるメンバー

Ubdobeは、福祉に「楽しさ」という新しい風を吹かせようとしています。HALUもきっと、笑顔の絶えない場所になるのだろうと思います。

「医療福祉」って特別なことでも堅苦しいものでもなく、身近な人や自分を大切にできるツールだと思うんです。若者、ファミリー、高齢者の日常に寄り添いつつも、何かあったときには1人で抱えず「HALUに行こう!」と思える場所にしていきたいです。

HALUは三軒茶屋店をロールモデルにして、今後全国的に展開させる予定です。記念すべき1号店、是非応援よろしくお願いします!

今回Ubdobeが取り組むクラウドファンディングでは、HALUの内装費や初期人件費、仕入等のためのスタートアップ費用を募集しています。支援のリターンとしては、HALUで取り扱う商品を受け取れるほか、Ubdobe代表・岡さんの講演・事業相談を依頼することができます。三軒茶屋から始まる新しい挑戦、ぜひみなさんも応援していただけると嬉しいです!

関連リンク

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HALUクラウドファンディングページ

NPO法人Ubdobe ホームページ
(2016年よりオープン、運営は2019年10月に終了。 詳細はこちらにて)