cover はじめまして!soar編集長の工藤瑞穂です。

「soar」は、 人の持つ可能性が広がる瞬間を捉えていくプロジェクトです。 名前である「soar」(ソアー)は、「鳥が空高く舞い上がり、気持ちが高揚する」という意味をもっています。 誰でも人は内側に高いエネルギーを持っていますが、様々な要因で自分の持つ可能性にふたをされているひとたちがいます。

それは、障害を持っていたり、LGBT、ホームレス、難病の患者さん、精神的な病気を抱えていたり、厳しい状況で生きている子供達のような「社会的マイノリティ」といわれる人たち。 高齢者や女性、外国人、むしろ”普通”だと思われている人にだってそういう時があると思います。

その一方で、 デザインやビジネス、アート、教育、テクノロジー、地域づくり、一対一の人との関係づくりなどを用いて新しい関係性をつくることで、その人たちの可能性を広げ、ネガティブだったものをポジティブに変えている動きがあります。

「soar」は様々なかたちで、その事例をリサーチ、メディアでの発信、イベント開催などを通じて、同じ願いを持つすべての人たちが集う場をつくり、誰もが自分の持つ可能性を活かして生きていける未来を描いていくプロジェクトです。

私自身がこれを始めようと思ったきっかけは、ある身近な人が統合失調症になってしまったことにあります。

「一生治らないかもしれない」 なぜこうなってしまったんだろう。 私は何もできず、結局そう言われるような状態になってしまったことがとてもつらかったです。

そこから自然に出会い仲良くなった友人たちに、いろんなことを打ち明けてもらいました。

LGBTであること。
発達障害で苦しんできたこと、。
人種差別をされてきたこと。
難病の患者さんをなんとかしたいと思っていること。
子供が障害を持っていてどうしていったらいいか悩んでいること。

「今までとても苦しかった。だから、次の子供たちには同じ思いをしてほしくないんです」

そう言っている友人が、とても多かったです。 みんなの悩みが、どんどん自分ごとになっていきました。

でも見渡してみると、私の周りには様々な厳しい状況で生きている人たちの可能性を発揮し、ネガティブをポジティブに変えていく素晴らしいプロジェクトがたくさんあります!

「情報を知らない」ということは、大きく運命を分けることだと思います。 だとしたら、まだ知られていないけれど、価値のあるものを世の中の必要なひとに届けていきたい。 「こんな希望もあるんだよ」とちゃんと伝えたい。

このプロジェクトでは、事例をリサーチしてメディアで記事として発信、イベントやフェスを開催してリアルの場をつくっていくことで、「誰もが自分の可能性を発揮できる世の中にしたい」と思っている人たちが繋がって同じ未来に向かえる状況をつくっていきたいです。 「だれでも生きているだけで意味と価値がある」ということと、 「だれもが自分の可能性を活かして生きたい」という価値観がともにあるプロジェクトです。

それがインクルージョン、多様性ということにつながるんだと私は思います。

もっともっと、人が「よく生きれる」ような未来になるように。
課題や生きづらさだけを伝えるのでなく、その先にある希望を伝えたい。

まだまだ歩き始めたばかりのプロジェクトですが、みなさん、どうぞよろしくお願いします!

soar編集長・プロジェクト代表 工藤瑞穂