コンピュータやインターネットといったテクノロジーが進歩・普及して、僕たちの生活を便利にしてくれていっています。若い人たちは疑問に思うことなく使うことができるツールやサービスも、シニアの人たちにとってはそうはいきません。
便利なスマートフォンを利用するのも一苦労なシニアの人たち向けに、スマートフォン講座を開催している団体があります。講座を開いている「東京タブレット研究会」の代表の山根明さんは、退職されてから10年近く、65歳以上のシニア世代向けにパソコン教室「ゆうゆうサロン」を開講してきました。
昨年の10月から、東京都内でシニア世代向けのスマートフォン講座を立ち上げ、今年の1月からは「iPhone講座」も開講。講座では、スマートフォンに慣れていないシニア世代でも使いこなせるよう、実際の端末を使ってもらいながら、電話のかけ方やメールの送り方などを教えているそうです。

シニアのiPhone講座風景。「Ready for?」プロジェクトページより
この講座では、これまでiPhone 4sを活用してきていました。利用したことがある方はわかるかと思いますが、いまのスマートフォンほど画面が大きくありませんよね。ただでさえスマートフォンを利用するのに慣れていないシニアの方々が、小さい画面ではなおさら大変です。
こうした中、良い知らせとして舞い込んだのが、画面サイズ5.5インチのiPhone 6s Plusの発売でした。「これならシニアの人たちが苦労するテキスト入力もやりやすい」、そう考えた山根さんはiPhone 6s Plusの購入に向けて動き始めました。
講座を受講したシニアがiPhoneを使いこなせるようになることで、遠く離れた孫と写真や動画を送り合ったり、周囲の人との連絡も取りやすくなり、より生き生きとした生活を送ることができるようになっているそう。
クラウドファンディングサイト「Readyfor?」を利用してプロジェクトを立ち上げた山根さんは、iPhone 6s Plusの購入のための資金を募り、見事目標金額の44万円を突破。残り日数がわずかな段階で、約68万円を集めています。
いろいろなものが便利になっていく一方で、そこからこぼれ落ちてしまう人がいることも。そうした人たちが支えあい、変化に適応していこうとする姿勢はぜひとも応援したいと思います。
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