
クラウドファンディングページより
例えば、今から突然、使われている言語を知らない国で、学校に行かなくいけなくなったら、どんな気持ちになるでしょうか?
もし、私がそんなことになったら、きっと、ものすごく不安になると思います。 周りの人を信じられず、心を閉ざしてしまうかもしれません。
現在、日本の公立学校には、37000人以上の日本語のわからない子供が在籍していると言われています。さらに、このうちの7000人は学校で何の支援も受けておらず、大勢の子供たちが、日々大きな不安を抱えながら、生活しています。
こんな状況をなんとかしようと始まったのが、このNICO|にほんご×こどもプロジェクトです。
日本語が話せない子供のためのオンライン授業、NICO WEB。

クラウドファンディングページより
NICOWEBは、日本語の授業をインターネットで発信し、日本語教育機会のない全国の子供たちにオンラインで授業を届けるというもの。これを使えば、全国どこにいても、スマホやパソコンやタブレットがあれば、授業に参加することができます。
さらに、リアルタイムで配信をすることで、スクールの先生や生徒たちとも画面越しで会話をすることができ、遠方に住んでいる子供たちも、一方的な講義ではなくアクティブな授業を受けられるようになります。今までスクールに通うことができなかった生徒も、スクールと同じクオリティーの授業を受けることが可能になるのです。
フィリピンでもらったやさしさを、いま困っている子供たちへ
このプロジェクトの発起人は、東京都福生市にあるYSCグローバル・スクールの責任者でもある田中宝紀さん。ここでは、日本語が話せない子供たちに日本語の授業を届ける活動を行っています。
では、そもそも、なぜ田中さんがこのような問題に取り組み始めたのかというと、そのきっかけは、自分自身の経験にあったといいます。
田中さんは、学生時代、留学先のフィリピンで、慣れない言語や文化につまずきそうになったとき、支えてくれたのは、現地の子供たちのやさしさだったそう。日本に帰ってきて、自分と全く反対の立場にいたフィリピン人の子どもに出会ったことが、田中さんの気持ちを奮い立たせたせました。
はじめて垣間見た、日本に暮らす外国にルーツを持つ子どもの現状に、私は衝撃を受けました。あんなにあたたかで、やさしさに溢れたフィリピンからやってきた子どもが、日本でこんなに冷たい環境に置かれているなんて、寂しくてたまらないのではないか、と。そしてこうした子どもたちはきっと、彼女ひとりではないのではないか。

学生時代の田中さん・クラウドファンディングページより
そこで、田中さんが立ち上げたのが、YSCグローバルスクールでした。スクールでは、様々な事情を抱えた子どもたちが、それぞれにあったプログラムで日本語を学んでいます。
日本語が少しでも話せるようになることで、子どもたちはお互いの意志を伝え合うための、大きな一歩を踏み出すことができています。
全国に散らばるもっとたくさんの子供たちに、日本語の授業を届けたい!!

クラウドファンディングページより
YSCグローバルスクールでは、これまでに400名を超える子供たちを支えてきました。
しかし、スクールには限界もあります。日本語が話せない子どもたちは日本中にいるので、スクールのある東京に通えない子も多いのが現状です。
そんな問題を解決するために、立ち上げたのが、このNICOプロジェクト。スクールに通えない遠方の子供でも、インターネットさえあれば授業を受けることができます。
無支援状態の子供たちを救う大きな第一歩を目指して
日本語が話せないために、子どもたちが持っているたくさんの可能性を閉ざしてしまうなんて、そんな悲しいことはありません。
外国にルーツを持つ子どもたちと共に、多様性が豊かさとなる社会をつくりたい。
田中さんのこの言葉どおりきっと、彼らには、そんな社会を作るエネルギーが備わっているのではないかと思います。

クラウドファンディングページより
今回のプロジェクトを、無支援状態の外国にルーツを持つ子どもたちをゼロにするための、大切な第一歩にしたい。そう強く願っています。
田中さんの熱い思いから始まったこのサポートを受けた子供たちが、また困っている子たちを助けるという循環が出来ていけば、どんな子どもたちも安心して暮らせる社会が実現するような気がします。
そんな未来を共に支援したいという方は、ぜひこちらをご覧ください。