病気や障害、セクシュアリティ、人種、生まれ育った環境など、人はそれぞれに困りごとや人との違いを抱えています。誰もが包摂される社会をつくるためには、一人ひとりが自分にフィットするものを選び取るための選択肢が必要です。

多様な選択肢が生まれるためには、生み出す側の価値観が多様でなければなりません。感性や価値観を大切にしながら、お金以外の価値の“ものさし”を持ち、サービスやプロダクトを生みだす。そして、そのサービスやプロダクトが人々の価値観に揺さぶりをかけます。

経済合理性だけを追求してしまうと、サービスやプロダクトは画一化が進み、選択肢の少ないモノカルチャー(単一文化)な社会になってしまいます。それは、多様性や包摂性ある社会からは遠い状況でしょう。

社会に様々な価値観を反映したものがあふれることは、インクルーシブな社会の実現につながっていくのではないでしょうか。

では、感性や価値観を重視したビジネスはどう生まれるのでしょう。そのためには、ビジネスを生み出す側の価値観が多様であること、そのひとの「らしさ」をビジネスに反映することが大切だと私たちは考えています。

一人ひとりのらしさから生まれたビジネスは個性を放ちながら、提示する価値観に共感する人々を集めたコミュニティとなり、プロセスや関係性なども大切にする営みへと成長していきます。

こうしたビジネスが、関わる人の価値観を変容させ、選択肢を増やすことでウェルビーイングを高め、可能性にふたされてた人の可能性を広げ、その人がよりその人らしくなることを後押しする。そんな社会に対するアプローチの仕方を考えてみたい。

今回は、ビジネスから社会の文化の多様性を生み出し、人のウェルビーイングに貢献しインクルーシブな社会づくりを実践しているゲストをお迎えして、このテーマについて深めていきたいと思います。


一人目のゲストは、株式会社オールユアーズ代表取締役の木村昌史さん。2015年からの創業以来、「着ていることすら忘れてしまう服」を目指し、生活に溶け込む日常着を開発して販売しながら、服がヒトのウェルビーイングに寄与する可能性を模索しています。

また、最終的な商品はもちろん、そのコンセプトや製作プロセスに共感が生まれ、「売る」「買う」という一方通行でない作り手と受け手のコミュニケーションが育んでいるのが特徴的です。今年の新型コロナウイルスの流行当初、オリジナルマスクを販売。型紙を著作権フリーにして公開する等、新たな試みも話題になりました。

 

【写真】たくさんの色で装飾された傘を持って笑顔で立つ、ゲストの松田たかやさん
二人目のゲストは、株式会社ヘラルボニー /代表取締役社長の松田崇弥さん。『異彩を、放て。』をミッションに、知的障がいのクリエイティビティを活かしたモノ・コト・バショの企画を行っています。

自閉症のご兄弟との生活から「普通ではないこと」は同時に可能性であるということに着目し、知的障害があるからこそ描ける世界観を、様々なアウトプットを通して発信することで、福祉を起点とした新たな文化、ビジネスの可能性を切り開いています。
知的障がいのあるアーティストが描く作品を、様々なプロダクトとして提案するオリジナルブランド「HERALBONY」では、トゥモローランドとコラボレーションしたハンカチを販売。また、「全日本仮囲いアートプロジェクト」では、建設現場の仮囲いを期間限定のミュージアムと捉え直し、地元の福祉施設に所属するアーティストの作品展示を行い、仮囲いの新たな価値創造と、地域で育まれたアーティストの発見の機会をつくっています。 https://www.heralbony.com/

株式会社ヘラルボニーサイトより引用

株式会社ヘラルボニー サイトより引用

 


【写真】ゲストの桜井ゆきのりさん
三人目のゲストは、一般社団法人リリース共同代表の桜井肖典さん。2012年より持続可能性と事業性を両立する「未来が歓迎するビジネス」のデザイン組織としてRELEASE;を始動。「未来が歓迎するビジネスをつくる」をミッションとし、京都をはじめ熊本、長野、大阪、岩手など様々な都市で「事業性と社会性の両立」を目指す企業のビジネスをサポートしています。

2020年9月、
『Community Based Economy』を発足。人と人、人と環境が共存しあえるサステナブルな資本主義のあり方を探求するプロジェクトを日本や世界から賛同者を集めて実践をはじめています。

Community Based Economyサイトより引用

RELEASE;サイトより引用

 

【写真】モデレーターのモリジュンヤ

モデレーターは、NPO法人soar副代表のモリジュンヤが務めます。2015年、編集デザインファーム「inquire」を創業し、2017年、社会をアップデートするクリエイティブポータル「UNLEASH」を創刊。エンパワメントやウェルビーイングの実現のため、メディアやプロジェクト、組織の編集に取り組んでいます。

【写真】司会のsoar代表工藤みずほ

司会は、NPO法人soar代表理事/編集長の工藤瑞穂です。

ビジネスが生み出す新しいコミュニケーションのあり方、そこから生まれる新しいコミュニティ、人の可能性が開いていくデザインやプロダクトに関心がある方、社会課題を解決する事業づくり等に関心のある方は、ぜひご参加ください!


【日時】
2020年11月26日(木曜日)19時00分〜21時00分(開場18時45分)


【会場】
当日使用するツールはzoomというオンライン会議ツールを予定しています

※お申込みいただいた方には後ほど当日のURLをお送りさせていただきます。

※当日のご質問について。
本イベントは、zoomのウェビナー機能を使って、ゲストとのトークセッションの模様を配信いたします。みなさまからのご質問は随時zoomのチャット機能で受付を行いますので、お気軽に質問や感想を投稿ください。

 

【参加費】
・学生1,500円  (10枚)
・一般早割1,500円(10枚)
・一般2,000円  (80枚)
※学割チケットは、25歳以下の学生の方が対象となります。

イベントお申込み者限定で通常価格よりお得に購入できるsoar tea付チケットも販売します!

soar tea」は、ウェブメディア「soar」を運営するNPO法人soarと伝統茶{tabel}とのコラボレーションから生まれた、心とからだに優しい回復の時間をつくるブレンドハーブティーです。


・soartea付チケット(morning)¥3,600 (内soar tea¥1,600*送料込み)
・soartea付チケット(night)¥3,600 (内soar tea¥1,600*送料込み)
・soartea付チケット(morning&night)¥4,550(内soar tea¥2,550*送料込み)

※お届け予定はイベント開催の4~5日前です。
※11月17日以降にお申し込みの場合、イベント後のお届けとなります。ご了承ください。※soar tea付チケットをご希望の方は、peatixのアンケートフォーム<ご質問やコメント>欄にて郵便番号、住所、電話番号等お届け先の記入をお願いします。

【お申し込み】
チケット購入はこちらから

※クレジットカードだけでなく、コンビニやATMでのお振込みもご利用いただけます。
※お申し込み後のキャンセル、及び返金はお受けいたしかねます。ご了承ください。
※領収書がご入用の方は決済サイトよりダウンロード可能です。


【定員】
100名(学生10枚/一般早割10枚/一般80枚)


【トークゲスト】
木村昌史(株式会社オールユアーズ代表)
松田崇弥(株式会社ヘラルボニー代表取締役社長)
桜井肖典(一般社団法人リリース 共同代表、構想家、「Community Based Economy」呼びかけ人代表)

【モデレーター】
モリジュンヤ(NPO法人soar理事、株式会社inquire CEO)

【司会】
工藤瑞穂(NPO法人soar代表理事、ウェブメディア「soar」編集長)

【プログラム】
・soarの活動紹介
・トークセッション

【soarについて】
「soar(ソアー)」は、 人の持つ可能性が広がる瞬間を捉え、伝えていく活動です。様々なかたちで発信していくことで、同じ願いを持つ人たちが集う場を生み出します。誰もが自分の持つ可能性を活かして生きていける未来を願って。

【主催】 soar https://soar-world.com/

お問い合わせ event@soar-world.com

※視覚障害や聴覚障害をお持ちの方、参加する上で心配ごとがある方は、当日スタッフができる限りのサポートをさせていただきますので、遠慮なくご相談ください。

【参加にあたっての注意事項】
soarのイベントでは、ワークショップ中の会話でもチャット等のテキストコミュニケーションでも、考えや気づきを発言するとき、ご自身はもちろん、多くの方とともにいる場であること、この場にいない第三者のプライバシーや権利の尊重をするという前提も大事にしたいと考えています。

参加者のみなさんは、以下に注意しながらご参加ください。

(1)お話する内容が誰かへのハラスメント行為、偏見や差別によって傷つける言葉になっていないか

具体的には以下の内容などにかかわる発言について、誰かへのハラスメント行為や偏見や差別を含むような発言になっていないかお気をつけください。

人種、国籍、民族
ジェンダーアイデンティティー
年齢
病気及びその症状
障害
外見
宗教
妊娠
政治的見解
配偶者の有無
経済状況
その他保護が必要だと判断された対象について

(2)ご自身の悩みや体験を伝える際に、その内容が同意なく特定の第三者の個人的な情報を公開する内容になっていないか

上記の行為を止めるように言われた参加者は、直ちに従ってください。場合によっては、イベントからの退席や今後のイベント参加への禁止等をお願いすることがあります。

また、注意事項に反する言動を発見したり、その他参加者やスタッフの対応等で不快なことや不安に感じることがあった場合、すぐスタッフまでご相談ください。

・イベント開催中の場合:Zoomの個別チャット(NPO法人soar)までご連絡ください。

・イベント後の場合:メールにてご連絡ください。
問い合わせ先 event@soar-world.com

【登壇者プロフィール】

【写真】笑顔で正面を向く、ゲストの木村まさしさん

木村昌史(Masashi Kimura)
株式会社オールユアーズ代表。
「着ていることすら忘れてしまう服」を目指し、生活に溶け込む日常着を開発して販売しながら、服がヒトのウェルビーイングに寄与する可能性を模索しています。
https://store.allyours.jp/

【写真】たくさんの色で装飾された傘を持って笑顔で立つ、ゲストの松田たかやさん

松田崇弥 (Takaya Matsuda)
株式会社ヘラルボニー / 代表取締役社長
チーフ・エグゼクティブ・オフィサー。小山薫堂率いる企画会社オレンジ・アンド・パートナーズ、プランナーを経て独立。異彩を、放て。をミッションに掲げる福祉実験ユニットを通じて、福祉領域のアップデートに挑む。ヘラルボニーのクリエイティブを統括。東京都在住。双子の弟。誕生したばかりの娘を溺愛する日々。
世界を変える30歳未満の30人「Forbes 30 UNDER 30 JAPAN」受賞。
http://www.heralbony.jp/

【写真】ゲストの桜井ゆきのりさん

桜井肖典(Yukinori Sakurai )
一般社団法人リリース 共同代表/構想家
Community Based Economy」呼びかけ人代表

2000年よりデザインコンサルティング会社を経営、様々な分野でデザインプロジェクトの企画監修を重ねる。2012年より持続可能性と事業性を両立する「未来が歓迎するビジネス」のデザイン組織としてRELEASE;を始動。社会の大きな物語を編み直す人文学的なアプローチと共創によるビジネスデザイン手法を軸に、大企業や自治体からスタートアップや非営利団体まで領域横断的なプランニングとディレクションを実践する。

本年9月29日より世界各地の仲間たちとともに『青い地球とともに、自由でやさしく生きていくことができる経済をつくりましょう:Community Based Economy』を呼びかけはじめる。

京都経済センターオープンイノベーションカフェ『KOIN』ディレクター、京都市ソーシャルイノベーション研究所コミュニティ・オーガナイザー、長野県立大学ソーシャル・イノベーション創出センターアドバイザー。

【モデレーター】
【写真】モデレーターのモリジュンヤ

モリジュンヤ

NPO法人soar理事、株式会社inquire CEO
1987年生まれ、横浜国立大学卒。2010年より「greenz.jp」編集部にて編集を担当。独立後、「THE BRIDGE」「マチノコト」等のメディアブランドの立ち上げに携わり、テクノロジー、ビジネス領域を中心に執筆活動を行う。15年、編集デザインファーム「inquire」を創業。17年、社会をアップデートするクリエイティブポータル「UNLEASH」を創刊。エンパワメントやウェルビーイングの実現のため、メディアやプロジェクト、組織の編集に取り組む。株式会社アイデンティティ共同創業、NPO法人soar副代表、NPO法人マチノコト理事。
https://inquire.jp/

【司会】

【写真】司会のsoar代表工藤みずほ

工藤瑞穂(くどうみずほ)
NPO法人soar代表理事・ウェブメディア「soar」編集長
1984年青森県生まれ。宮城教育大学卒。仙台の日本赤十字社で勤務中、東日本大震災を経験。震災後、仙台で音楽・ダンスと社会課題についての学びと対話の場を融合したチャリティーイベントを多数開催。地域の課題に楽しく取り組みながらコミュニティを形成していくため、お寺、神社、幼稚園など街にある資源を生かしながら様々なフェスティバルを地域住民とともにつくる。2015年12月より、社会的マイノリティの人々の可能性を広げる活動に焦点を当てたメディア「soar」をオープン。2017年1月に「NPO法人soar」を設立。様々なアプローチで、全ての人が自分の持つ可能性を発揮して生きていける未来づくりを目指す。

soar https://soar-world.com/