いつもNPO法人soarの活動を応援していただき、ありがとうございます。みなさんのご協力のおかげで、soarは活動8年目を迎えました。

このたび、2021年度(2021年11月1日〜2022年10月31日)の活動や決算についてご報告する、アニュアルレポートが完成しましたのでご報告いたします。

1.NPO法人soarが目指すもの

NPO法人soar(以下、soarという)は、2015年12月22日にウェブメディア「soar」(以下、メディアという)をリリースし、2017年1月23日にNPO法人化をしました。メディアの運営を軸としながら、学びの場づくり、企業や学校とのプロジェクトなどを通し、誰もが自分の可能性を活かして生きる社会づくりを目指して活動しています。

【イラスト】NPO法人soarのステークホルダー説明図。役員、スタッフ、関係者、取材先、連携機関、サポーター、読者とさまざまな関係先があります。

Our vision:誰もが自分の可能性を活かして生きる未来をつくる

 

人の“可能性”に光を当てる私たちが目指すのは、障害や病気、性的・民族的少数性、経済的・機会的な格差などによって、人が自分の持っている可能性にふたをされることがない社会。生まれ育った環境や自身にある困難によらず、誰もが自分の可能性を活かして生きる未来をつくります。

 

Our Mission:人の“可能性”に光を当てる

 

私たちは様々な困難の中にあっても輝きを失わない“希望”に光をあて、人がより善く生きていくための様々な知識や智慧を伝える活動を通じて、人がその人らしく生きていくことを肯定し、また、肯定する力そのものを見出す指針やきっかけなどの“可能性”を示したいと考えています。 そして、これまで分断されてきた人同士をつなぐことで、新しい価値を生み出し、より多様性のある社会を実現します。

 

代表理事・工藤瑞穂からのメッセージ


NPO法人soarは、2021年3月末より活動体制等の改善に向けた取り組みのため、対外的な活動を一旦停止しておりましたが、12月22日より活動を再開し、Code of Condact(行動指針。以下、CoCという)や各種ポリシーに則って活動を行ってまいりました。

2022年1月よりウェブメディア「soar」での記事公開を再開し、説明会やイベントの開催、外部での講演なども行っております。

2021年度も検索エンジンやSNSなどを通して、たくさんの方にメディアの記事を読んでいただきました。特に症状名や個人・活動の名前だけでなく、悩みや願いを検索して記事を見つけてくださる方が増えてきており、より「情報のセーフティネット」としてのメディアのあり方に近づいているのではないかと考えています。

2022年度は、これまで以上に読者のみなさんをはじめとした様々な方からご意見いただきながら、一人ひとりが持っている“生きる智慧”を共有しあい、学びあっていくためのメディアとしても、さらに成長していきたいと思います。

また、“生きる智慧”を知るだけでなく、さらに深め、実践していくための学びの場づくりにも注力していく予定です。

読者のみなさん、ご寄付で運営を支えてくださるみなさん、取材にご協力いただいたみなさん、スタッフをはじめとした関係者のみなさん、いつも様々なかたちでsoarに参加してくださり、本当にありがとうございます。

今後もみなさまに信頼していただける団体運営を行いながら、当団体のビジョンの実現に向かって活動してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 

工藤瑞穂プロフィール写真

工藤瑞穂
(NPO法人soar代表理事・ウェブメディア「soar」編集長)

1984年青森県生まれ。2015年に社会的マイノリティの可能性を広げる活動に焦点を当てたメディア「soar」をオープン。2017年に「NPO法人soar」を設立。様々なアプローチで、全ての人が自分の持つ可能性を発揮して生きていける未来づくりを目指す。

http://soar-world.com/

2.メディアについて

ウェブメディア「soar」は、「人の持つ可能性が広がる瞬間を捉え、伝えていく」をコンセプトに掲げ、2015年より運営しています。

2021年度(2021年11月1日〜2022年10月31日)は15本の記事を公開し、約200万人の方に記事を読んでいただきました。

引き続き新型コロナウイルスの感染拡大により様々な制限があった時期ではありましたが、緊急事態宣言などの措置が多くオンラインでの取材を余儀なくされった2020年度と比較すると、2021年度は対面での取材の機会を増やすことができました。

現在も感染対策を行った上で、短時間で取材を行ったり、オンラインで取材後に写真撮影のみ対面で行うなど、状況に応じて取材方法を検討しながら進めています。

(1)記事のテーマについて

【公開記事本数一覧】記事テーマごとの公開本数を掲載。病気・難病5記事、当事者の家族・友人4記事、社会的孤立・貧困3記事、身体障害3記事、女性3記事、子ども・若者3記事、精神障害2記事、発達障害2記事、高齢者1記事、社会的養育・家族1記事、知的障害・ダウン症1記事。

2021年度は、「病気・難病」に関する記事を最も多く作成しました。次いで「当事者の家族・友人」が続いており、困りごとがある人だけでなく、周囲にいて支え/支えられる関係性の人たちについても取り上げる機会が多くありました。今後も様々なテーマを横断的に取り上げ、記事制作を行っていきます。

(2)読者数の推移

2021年度の読者数は約200万人で、前年とほぼ同数の方に記事を読んでいただきました。また今年度は、検索エンジン(Google、Yahoo!など)からのアクセスが約91%と大多数を占め、SNSからは約3%の方がアクセスしてくださっています。

【グラフ】2016年度から2021年度の読者数推移、流入経由を記載したグラフ。読者数は次の通り推移しています。 2016年度 総読者数は402,097人 うち、検索経由が135,505人。SNS経由が107,912人。その他が158,680人となりました。 2017年度 総読者数は2,615,442人 うち、検索経由が2,016,730人。SNS経由が298,22人。その他が300,491人となりました。 2018年度 総読者数は2,125,512人。 うち、検索経由が1,585,582人。 SNS経由が358,985人。その他が180,945人となりました。 2019年度 総読者数は1,483,009人。 うち、検索経由が1,040,959人。SNS経由が279,175人。その他162,875 人となりました。 2020年度 総読者数は1,986,014人。 うち、検索経由が1,735,865人。SNS経由が131,886人。その他118,263人となりました。 2021年度 総読者数は1,925,222人。 うち、検索経由が1,756,315人。SNS経由が66,613人。その他102,294 人となりました。

(3)読者アンケートの結果

2021年度を終えて、読者の方々に回答いただいたsoar読者アンケートの結果を一部共有します。

①読者の年代

【グラフ】読者を年代別に表したグラフ。17歳以下2.9%、18歳から24歳は5.9%、25歳から34歳は20.6%、35歳から44歳は29.4%、45歳から54歳は23.5%、55歳から64歳は14.7%、65歳以上は2.9%。

読者の主な年齢層は、25歳から54歳までが、全体の70%以上を占めています。また、35歳から44歳までが30%と最も多く、中心となる読者の年代層といえます。

②読者の居住地

【グラフ】読者の居住地を表したグラフ。東京都17.6%、埼玉県11.8%、大阪府11.8%、神奈川県8.8%、兵庫県5.9%、北海道5.9%、山形県5.9%、その他32.3%。

コロナウイルスが感染拡大する以前は読者の居住地は首都圏が大半でしたが、関西や東北など全国様々な場所からsoarの記事を読んでくださっていることがわかりました。社会的にオンラインでのコミュニケーションが増加したり、soarのイベントもオンラインでの開催に変化した影響が出ているのではないかと考えています。

③読者の立場

【グラフ】どのような立場の方が記事を読んでいるのか表したグラフ。「自分自身に何らかの疾患や障害がある」が63.6%、「家族や友人など、周りに困難や疾患、障害がある人がいる」が54.5%、「テーマに対する興味・関心がある」が54.5%、「これまで何らかの困難や疾患、障害などを経験したことがある」が39.4%、「当事者を支援している」が36.4%、「その他」9%。複数回答あり。

読者の方々の立場としては、「自分自身に何らかの疾患や障害がある」という回答が最も多く、次に「テーマに対する興味・関心がある」「家族や友人など、周りに困難や疾患、障害がある人がいる」という回答が多くありいました。

④soarの記事を読んで得られた変化

【グラフ】soarの記事を読んでどのような変化があったのかを表したグラフ。「新しい価値観を知ることができた」が77.4%、「気持ちが楽になった」が61.3%、「応援したい団体ができた」が35.5%、「自分なりに活動を始めることにつながった」が16.1%、「紹介した取材先に行ってみた」が12.9%、「サポートを受ける先を見つけることができた」が6.5%。複数回答あり。

soarの読者の方が、記事を読んで具体的に変わったこととしては、「新しい価値観を知ることができた」「気持ちが楽になった」といった声が多くあがりました。また「自分なりに活動を始めることにつながった」など記事を読んで実際に新たに行動を始めたという回答もあり、記事を通して読者をエンパワーしたり、行動を変えるきっかけをつくれていることを、嬉しく思います。

(4)メディアの検索メニューについて

サイトには「困難のかたち」「サポート種類」「悩みや願い」の3つの検索メニューから記事を探せる機能があり、多くの方が利用してくださっています。

2021年度は、特に「悩みや願い」の「見た目との付き合い方」や「大切な人をなくした時」で検索をされた方が多くいました。社会課題として名前がついているものだけでなく、こういった解消方法がなかなか見つからない悩みや「自分はこうなりたい」という願いなど、様々な感情に対して応えられるような記事を今後も制作していきたいと思います。

【表】検索メニューのクリック上位ランキング。「困難のかたち」は、1位「知的障害・ダウン症」2位「病気・難病」3位「社会的孤立・貧困」、「サポート種類」は、1位「居場所・コミュニティ」2位「心のケア」3位「対人支援サービス」、「悩みや願い」は、1位「見た目との付き合い方」2位「大切な人をなくした時」3位「生きづらさと向き合う」

(5)多くの方に読んでいただいた記事の紹介

2021年度に公開した記事への読者からの反響を、いくつかピックアップして紹介します。

【写真】失語症当事者のかとうとしきさんと妻のこめたにみずえさん。二人で並び、木々の緑を背景にカメラ目線で微笑んでいる。
もしパートナーと「会話」ができなくなったらどうする?失語症を発症した加藤俊樹さんと妻・米谷瑞恵さんが、笑いあい歩んできた道

突然の脳卒中により失語症を発症した加藤俊樹さんと、妻で言語聴覚士でもある米谷瑞恵さんご夫婦へのインタビュー記事。公開後は、病気との付き合い方だけでなくお二人の関係性についての感想が多く寄せられていました。

 

【写真】梅の花が咲く木の向こう側に、女性が右の方向を向いて立っている。
愛おしい子どもの幸せを願って、笑顔でお別れを。育てられないわが子を特別養子縁組で託した私の思い

特別養子縁組で養子に出した当事者の方にご経験を綴っていただいたコラム記事。こちらはsoarで初めて取材をしたテーマでしたが、読者からも「初めて知ったケースだった」「養子に出した人の視点を知ることができた」といった反響をいただきました。

 

【写真】クルミドコーヒーを経営するかげやまともあきさん。ぶんじ寮の玄関前に立ち、こちらを見て微笑んでいる。
チームから始める平和への歩みは、きっと“結果を手放す”ことから。クルミドコーヒー影山知明さん

西国分寺のカフェ「クルミドコーヒー」と「胡桃堂喫茶店」を経営する影山知明さんに、「意見が違う人と話し合うとき、何を大切にすればいいのか」といったテーマで取材したインタビュー記事。読者からは、個人間、家族や会社などチーム内での関係性など様々な視点からの感想が集まりました。

(6)検索エンジンを通してのアクセスについて

2021年度も検索エンジンを通じて、多くの方にメディアを読んでいただきました。検索エンジンからのアクセスが多かった3つの記事と、どんなキーワードで検索をしてその記事を読んでくださっているのかをご紹介します。

【画像】会食恐怖症があるやまぐちけんたさんの写真。記事の検索キーワードは「「会食恐怖症」「会食恐怖症 チェック」「人と食事 苦手」「緊張 ご飯食べれない 対策」「人とご飯食べれない」

人前でご飯を食べる会食などの際に不安と緊張が高まり、吐き気やめまいなどの症状がでて、ご飯を食べることが難しくなる症状「会食恐怖症」当事者の山口健太さんのコラム記事です。「会食恐怖症」の症状名だけでなく、「人とご飯を食べれない」といった悩みを検索して記事を見つけてくださっている方も多くいます。

【画像】ファミリー心理カウンセラーのよしおかゆうみさんの写真。記事の検索キーワードは、「辛い 時に 支えてくれない旦那」「自分ばかり我慢 家族」「やってみると 面白い 夫婦は鏡」「嫁に期待してないと 言 われた」「夫 諦め 手放す」「妻を守れない夫」

ファミリー心理カウンセラーのよしおかゆうみさんに「ともに暮らす近しい存在である家族と、どのようにコミュニケーションを重ねていけばいいのか」をテーマにお話を伺ったインタビュー記事。「辛い時に支えてくれない旦那」「自分ばかり我慢 家族」といったキーワードで検索をしている方が多く、切実な悩みを持って情報を探している人が記事にたどり着いていることを感じます。

【画像】境界性パーソナリティ障害のあるさきせりさんと、夫のさきゅうかずとみさん。記事の検索キーワードは「死にたい」「死にたい時」「死にたくなる 甘え」「死にたいと言われたら」「境界性パーソナリティ障害」

精神疾患の当事者である咲セリさんと、20年以上共に歩んできたパートナーの咲生和臣さんお二人の歩みについて、お話を伺ったインタビュー記事。こちらは2021年度に公開した記事ですが、公開直後から「死にたい」「死にたいと言われたら」といったキーワードで検索エンジンからアクセスが集まっていて、つらい状況の最中の人に記事が届いていることを実感しています。

(7)読者のみなさんからの声を紹介

SNSやメール、感想を投稿するフォーム等を通して、読者のみなさんから下記のように、様々な感想をいただきました。

・自分と同じ悩みがある人がいると知り、気持ちが楽になった。
・家族が同じ病気を抱えており、今後が不安だったが希望が持てた。
・医療支援職をしているため、困りごとの当事者の方々が自らできることに取り組んでいて元気をもらった。
・ライターの等身大な視点や心境の変化が心地よく、読みやすい記事だった。

 

このように、当事者の方だけでなく、当事者の家族や友人、医療専門職の方などさまざまな立場の方から感想が寄せられました。各記事の末尾にある感想投稿フォームからは、毎週のように読者のみなさんから感想をいただいており、ご自身の状況や思いを詳細に書いてくださる方も多くいます。

これからもさまざまな立場の方がご自身の状況に合わせて記事を活用できるような発信をしていきたいと思います。

(8)SNSの登録者推移

soarでは、Twitter、Facebook、Instagram、noteなどのSNSを運用をしており、それぞれのプラットフォームで様々な読者と出会い、つながり、情報を届けています。2021年度、Twitterは20,019人、Facebookは10,819人、Instagramは6,267人、noteは1,746人の方にフォローしていただきました。

【グラフ】SNS登録者推移。ツイッター 3,798人→8,821人→16,621人→ 21,268人→21,055人→20,019(2016年度→2017年度→2018年度→2019年度→2020年度→2021年度)フェイスブック 4,706人→7,645人→9,947人→ 10,830人→10,827人→10,819(2016年度→2017年度→2018年度→2019年度→2020年度→2021年度)インスタグラム 1,397人→4,677人→5,890人→6,407人→6,266人→6,267(2016年度→2017年度→2018年度→2019年度→2020年度→2021年度)ノート 1,739人→2,160人→1,766人→1,746(2018年度→2019年度→2020年度→2021年度)

3.イベントの開催

soarの活動を伝える機会としての団体の活動説明会、読者のみなさんと様々なテーマで学び考える機会としてトークイベントを定期的に開催しています。

(1)活動説明会

【写真】イベントに参加している方がメモをとる手元。

法人化以降、読者のみなさんと直接お話させていただく場として、活動説明会の開催を継続しています。soarが活動を始めるまでのプロセス、メディア運営を含めた多様な活動内容、スタッフが取材やイベントを通して感じていることなどをお伝えする機会となっています。

2021年度は、「ウェブメディアの運営について」をテーマに開催。15名の方にご参加いただきました。

ご参加頂いたみなさんからは「メディアの編集方針について理解できた」「スタッフの声を聞き、さらに身近に感じた」と感想を頂き、様々な側面でsoarのご理解を深める機会となりました。

(2)イベントやワークショップの開催

【写真】オフラインで開催したイベントの様子。前方で代表理事のくどうが話しており、50人以上の方が椅子に座って話を聞いている。

これまでメディアで取材させていただいた方々を中心にゲストをお招きし、様々なテーマで、読者のみなさんと学びあい、考えを共有しあうためにイベントを開催しました。

2021年度はオンラインで「かぞくのコミュニケーションと対話を考える」を開催し、16名の方にご参加いただきました。

ゲストのお話を聴き、参加者がご自身の体験を振り返ったり、新たな気づきが生まれたことをさらに対話を深めて共有する機会となりました。参加者からは「安心して自分の思いを語ることができ、他者の考えを知ることもできた」と感想を頂きました。

引き続き、様々な思いを持った方が参加し、お一人お一人の安全が担保できるような場の運営や、メディアで紹介した事例はもちろん、読者のみなさんと新たに探求したいテーマを設けたトークイベントやカンファレンスを開催してまいります。

4.2021年度・その他の活動

企業や学校との協働事業の実施

2021年度は日本福祉大学、聖心女子大学で授業を実施。ウェブメディアを立ち上げた経緯から、検索で記事を読んでいただいた事例、ここ数年多く読まれている記事やテーマを幅広くお伝えしました。

また、CoCや各種ポリシーの策定を検討している企業様より、内部の勉強会の打診を頂き、CoCやパートナーシップポリシー、メディアポリシーの作成プロセスや検討事項をお伝えしました。

今後も継続して、大学や企業などで実施する学びの場で、soarの活動や記事の事例を紹介しながら、人の可能性が活かされる社会のあり方や困りごとへのサポート事例などを伝えていきます。

5.2021年度もサポーターのみなさまにご支援いただきました

soarは「soarサポーター」のみなさんからのご寄付で、メディア運営を行っています。2022年10月末日時点では、505名の方にサポートいただいております。

メディアに掲載する記事ができるまでには、長く丁寧なプロセスがあります。このプロセスは、様々な経験や状況にあった取材先の方々のお話を伺い、記事として届けていくためには欠かせません。

このプロセスをご寄付で応援してくださっているサポーターのみなさん、本当にありがとうございます。

【画像】soarサポーター募集のバナー画像。月1000円からのご寄付で、非営利メディアの運営を支えてくださるサポーターになりませんか?

引き続き、「全てのひとが自分の可能性を活かして生きる未来」をつくるため、soarサポーターを募集しています。ぜひ、月1000円からのご寄付でsoarを応援いただけたら嬉しいです。

また、活動に共感し支援してくださる企業・団体の皆様を対象とした法人サポーターとして、「一般社団法人あおい福祉AI研究所」様、「nico株式会社」様が私たちの活動を支援してくださいました。

引き続き、soarの活動を支えてくださる法人サポーターを募集しています。ご興味をお持ちの法人様は、こちらよりぜひお問い合わせください。

6.会計についてご報告

(1)2021年度・収益の内訳について

【グラフ】2019年度から2021年度までの収益を比較したグラフ図。

2019年度に14,775,895円だった全体の収益は、2020年度は9,705,683円、2021年度は7,158,292円と、大幅に減少しました。新型コロナウイルスによる自主イベント開催の中止や、2021年3月から2021年12月までの活動休止期間が重なったことによる、寄付や事業収益の減少が要因となっています。

【グラフ】2021年度の収益内訳を掲載。寄付が全体の72%、ついでメディア運営事業が26%、イベント収益が2%と続く。

(2)2021年度・費用の内訳について

【円グラフ】2021年度の費用内訳を記載。人件費68%、事業費11%、その他経費21%と続く。

(3)2021年度の活動計算書について

2021年度の活動計算書の詳細はこちらのPDFに記載しております。

【画像】NPO法人soar活動計算書

継続ご寄付に加えて、自主イベントの開催や外部講演の再開、そして経常外収益として事業復活支援金の申請を行い、昨年度の4,719,520円の赤字から立て直しを行ってまいりました。

一方で、2021年度が開始となる2021年11月1日から2021年12月21日までが団体運営の見直しのための活動休止期間だったこともあり、講演やイベント実施数は昨年度より減少し、2021年度も2,809,079円の赤字という結果となりました。

2022年度は、自主イベントの開催や新規事業の立ち上げを行っている他、寄付の呼びかけなどを通じて、持続可能な活動に向けた事業計画と実践に注力してまいります。

7.組織のコンプライアンスについて

(1)組織運営における行動指針、各種ポリシーの策定

soarでは、CoCならびに各種ポリシーを策定し、これらを行動や発信の基礎とする団体運営を行っています。

合わせて、soarのスタッフまたは関係者によるCoCや各種ポリシーに反する行為があった場合や、その発生が予見された際の相談を受け付ける窓口を設け、運用しています。

コンプライアンスの詳細については、こちらのページをご覧ください。

(2)CoCやポリシー運用の振り返り

2021年度は2回、スタッフ間でCoCやポリシー運用の振り返りを実施。普段の活動でのCoCや各種ポリシーの運用、今後活かしていきたいことや、個々人がさらに意識的に取り組んでいきたいこと等を話し合い、次のような意見が上がりました。

・soarの掲げるビジョンへの理解を深める機会になった。
・業務中、CoCやポリシーを確認しながら活動を進めるようになった。
・活動に関わる関係者とポリシー運用に関する意見交換の場を定期的に設けたい

また、活動に関わる関係者からも、CoCや各種ポリシーの運用、活動についてのアンケートを実施し、様々なご意見をいただきました。今後もみなさんの意見を活かし、定期的にポリシーの運用や内容のアップデートを継続してまいります。

また、引き続き各種ポリシー浸透の効果的な運用方法について、ご意見を募集しております。ぜひ忌憚のないご意見、ご感想をお寄せいただけますと幸いです。

(3)組織体制について

soarは、理事会、経営管理、編集部、事務局から成り立つ組織です。事業ごとに、ライター、フォトグラファー、ボランティア等さまざまな形で関わってくださる関係者とともに、活動を行っています。

【図】soarの組織図。一番上に理事会、その下に経営管理、さらにその下に編集部と事務局がある。

8.今後の活動について

soarは設立当初から変わらず、人が生きていくうえでの可能性を示すため、「人の可能性」に光を当てた情報発信や場づくりを行ってきました。

どのような環境や立場で生きているかによって、それぞれ持っているよりよく生きるための「智慧」がある。それは、誰にとっても学びになり、個人をエンパワーメントするものだと、約7年の活動を通して考えるようになりました。

2022年度は団体全ての活動を通して、“生きる智慧”を人々が共有しあい深め、実践していく循環をつくっていきたいと考えています。

soarの全ての活動を通して、“生きる智慧“の循環を作る相関図。「智慧を知る」 リサーチとメディアで人の可能性を収集し、表現する 「智慧を深める」事故や他者との対話の場を生成し、気づきを生み出す「智慧を実践する」実践・体現のための学びの機会をつくる。

 

「智慧を知る」
様々な生きる智慧に関するリサーチ、フィールドワークやメディアでの発信。

 

「智慧を深める」
トークイベントやヒューマンライブラリーなどの知識や学びを共有しあい、深め合う機会。

 

「智慧を実践する」
講座やワークショップなどによって、知って深めたことを実際に実践し、体現していく。

具体的には2023年春より、これまでメディアを通して届けてきた“生きる智慧”を学び、深め、実践する機会となるような連続講座などの開催を複数行う予定です。これまで取材させていただいた個人や団体、soarのビジョンに共感してくださる企業との協働など、様々なかたちで学びの場づくりをします。

“生きる智慧”の循環を生み出すことで、人の可能性に光を当て続け、「誰もが自分の可能性を活かして生きる未来をつくる」というビジョンの実現に向かって活動をしていきますので、これからも応援をどうぞよろしくお願いいたします。

 

9.スタッフからのメッセージ

soarはスタッフ、インターン、ボランティアなど、様々なかたちで運営に携わっています。メンバーはそれぞれに、soarの目指す未来への思いを持って活動しています。ここでは、一部のsoarメンバーたちの業務や活動への思いについてご紹介します。

(1)名前
(2)soarで担当している仕事
(3)これからsoarでチャレンジしたいこと

 

【写真】副代表理事のモリジュンヤ

(1)モリジュンヤ

(2)経営管理やメディアチームのメンタリング等を担当

(3)soarのビジョンを実現するまでの道のりを捉え直し、どのように活動を展開していくのかをまとめていた1年でした。方向性や兆しは見えてきたので、実際の活動を展開し、活動が持続的なものとなるように、様々な整備などをしていくことに注力できればと思います。

 

【写真】編集部スタッフのまつもとあやか

(1)松本綾香

(2)記事企画のディレクション、編集、執筆、メディア運営全般

(3)この1年、引き続きコロナ禍でありながらも、長期化したことでの社会の大きな変化を実感しながら活動してきたように思います。その中で今soarで扱いたいテーマは何なのかや、これから目指す方向性も具体的になってきました。実際に活動に反映していきたく、メディアでも新たな挑戦を積極的にしていきたいと思います。

 

 

【写真】編集部メンバーのおのでらりょうこ

(1)小野寺涼子

(2)記事の企画・進行、メディア運営

(3)目まぐるしく社会が変化していく中で、私自身も含めて一人ひとりが自分らしく生きるためには何が必要なのか考えながら活動に取り組んだ一年でした。今後はこれまでのsoarの活動で蓄積された経験を活かし、自分の感性を耕しながら、企画の内容や記事の届け方をアップデートしていきたいです。

 

【写真】事務局スタッフのこうのなおこ

(1)河野奈保子

(2)経営管理、メンバーマネジメント、団体広報や採用等活動に関わる事務局業務やイベント運営全般を担当

(3)2021年度はCoCやポリシーの運用、組織づくりや今後の活動のあり方等、試行錯誤や実践を繰り返しながら活動を積み重ねることができました。今年度はより多くの実践を積みながら、soarの目指すビジョンの実現に自分の想いや希望を重ねていきたいと思います。

10.最後に

soarはこれからも、自分と他者、世界の可能性を広げたいと願う人々が集まり、その智慧を共有しあい、「誰もが自分の可能性を活かして生きる未来」を目指した団体運営、メディア運営など様々な事業を実施してまいります。

どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。

制作メンバー:小野寺涼子、工藤瑞穂、河野奈保子、松本綾香
デザイン:谷口舞