soarの1年間の活動内容をお届けします。〜NPO法人soar ANNUAL REPORT2023
いつもNPO法人soarの活動を応援していただき、ありがとうございます。みなさんのご協力のおかげで、soarは活動10年目を迎えました。
このたび、2023年度(2023年11月1日〜2024年10月31日)の活動や決算についてご報告する、アニュアルレポートが完成しましたのでご報告します。
1.NPO法人soarが目指すもの
NPO法人soar(以下、soarという)は、2015年12月22日にウェブメディア「soar」(以下、メディアという)をリリースし、2017年1月23日にNPO法人化をしました。メディアの運営を軸としながら、学びの場づくり、企業や学校とのプロジェクトなどを通し、誰もが自分の可能性を活かして生きる社会づくりを目指して活動しています。
Our vision:誰もが自分の可能性を活かして生きる未来をつくる
人の“可能性”に光を当てる私たちが目指すのは、障害や病気、性的・民族的少数性、経済的・機会的な格差などによって、人が自分の持っている可能性にふたをされることがない社会。生まれ育った環境や自身にある困難によらず、誰もが自分の可能性を活かして生きる未来をつくります。
Our Mission:人の“可能性”に光を当てる
私たちは様々な困難の中にあっても輝きを失わない“希望”に光をあて、人がより善く生きていくための様々な知識や智慧を伝える活動を通じて、人がその人らしく生きていくことを肯定し、また、肯定する力そのものを見出す指針やきっかけなどの“可能性”を示したいと考えています。 そして、これまで分断されてきた人同士をつなぐことで、新しい価値を生み出し、より多様性のある社会を実現します。
代表理事・工藤瑞穂からのメッセージ
「この世界にある”可能性”に光を当て、多くの人のもとへ届ける」 誰もが自分を大切に生きることができる社会をつくるため、ビジョンを掲げて始めたsoarは、活動は10年目になりました。
ウェブメディア「soar」の記事数は490記事を超え、約1300万人以上の方に読んでいただきました。 また、昨年度より始めた、生きる知恵の循環を目指し様々なテーマで学びを深める連続講座には、全国、海外からも多くの方が参加してくださっています。
自分自身が、可能性を活かして生きていきたい。そして、自分以外の他者の可能性も広がるような社会であってほしい。 そんな思いを持った方々と、メディアや学びの場を通してつながり、ともに行動できることをとても嬉しく思います。
読者のみなさん、イベント参加者のみなさん、取材や講座にご協力いただいたみなさん、ご寄付で運営を支えてくださるサポーターのみなさん、スタッフをはじめとした関係者のみなさん。 いつも様々なかたちでsoarに参加し、応援してくださり、本当にありがとうございます。
今年度は活動10周年を迎えますが、変わらず大切にし続けること、変えていくべきことを見極めながら、工夫と試行錯誤を重ねていきたいと思います。
NPO法人soar代表理事・ウェブメディア「soar」編集長 工藤瑞穂
2.メディアについて
2023年度(2023年11月1日〜2024年10月31日)は20本の記事を公開し、のべ約90万人の方に記事を読んでいただきました。
新型コロナウイルス感染症が収束し、多くの取材や撮影を対面で実施することができた昨年度も、様々なテーマで取材を行い、SNSや検索エンジンを通して多くの方に記事を読んでいただきました。
(1)記事のテーマについて
2023年度は、メディアの検索メニュー「困難のかたち」で分類したテーマについては、「病気・難病」に関する記事を最も多く作成しました。病気や難病のある方がどのような症状を経験し、これまでの生活の中で何を考え、感じて人生を歩んできたのか、取材対象者の方の思いや生き方にフォーカスを当てた記事を制作しました。
こちらに分類されないテーマとしては、グリーフケア、特別養子縁組、ステップファミリー、パートナーシップ、ウェルビーイング、メンタルヘルスなどの企画を行いました。また、立場としては当事者や当事者を支える家族、支援者、教育者、弁護士、医師などさまざまな人にお話を聞くことができた1年でした。
(2)読者数の推移
2023年度は約90万人の方に記事を読んでいただきました。割合としてはGoogleやYahoo!などの検索エンジンからのアクセスが約87%、X(旧Twitter)やFacebook、InstagramなどのSNSからのアクセスが約3%で、多くの方が検索エンジンから記事を読んでくださっています。
(3)読者アンケートの結果
2023年度を終えて実施した、読者アンケートの回答結果を一部共有します。
①読者の年代
読者の年齢層としては、45歳から54歳までが31.8%と最も多く、次いで35歳から44歳までが27.3%となっています。
②読者がsoarの記事を読む理由
soarの記事を読む理由としては、「soarで扱うテーマに興味・関心があるのでその情報を探すため」という回答が63.6%と最も多く、次いで「自分自身に何らかの困りごとがあり、その情報を探すため」と「社会課題解決や当事者支援の事業・活動をしているので、そのヒントを探すため」が同列で40.9%となっていました。
③soarの記事を読んで得られた変化
読者の方が記事を読んで具体的に変わったこととしては、「新しい価値観を知ることができた」が最も多く77.3%。次いで「ポジティブな気持ちの変化があった」の回答が63.6%でした。「応援したい団体ができた」「知人に記事を送った」といった回答もあり、soarの記事をきっかけに新たな繋がりやコミュニケーションが生まれているケースもあるようです。
(4)メディアの検索メニューについて
サイトの上部には、「困難のかたち」「サポート種類」「悩みや願い」の3つの検索メニューがあり、読みたい記事を探すことができます。困りごとがはっきりしていなくても、検索メニューから記事を探すことで、自分の状態に合った記事と出会いやすくなります。
中でも「困難のかたち」の「知的障害・ダウン症」や、「悩みや願い」の「見た目との付き合い方」で検索された方が多くいました。
(5)多くの方に読んでいただいた記事の紹介
2023年度に公開した記事に寄せられた、読者からの反響をご紹介します。
IQが平均より低い「境界知能」。日常生活や仕事に困難を抱えてきた僕が、自分らしい働き方を見つけるまで/なんばさん
知能指数(IQ)が70~84で、知的障害の診断が出ていない人の通称として使われる「境界知能」の当事者として、情報発信をしているなんばさんのコラム記事。記事公開当初は「境界知能という言葉を初めて知った」「理解されづらい特性だから認知が広がってほしい」といった感想が寄せられました。その後もこちらの記事は、Googleなどの検索エンジンからも多くの方に読んでいただいています。
自分では子どもを産めなかった。でも特別養子縁組だからこそ、この子に出会えたと思うんです。/育ての親の思い
パートナーとの子どもを産むことが難しく、特別養子縁組をすることを決めた育ての母親の方にインタビューをしました。口調や語尾を含めたほとんどの言葉を、取材時のまま生かしたつくりにもなっているこちらの記事。公開後はSNS上だけでなく、メールなどを通して「実は自分も近い境遇にいる」という声を届けてくださる方も多く、その後パートナーである育ての父親の方の記事の制作にも繋がりました。
何かを生み出したいと願うなら、クリエイティブ・サイレンス(創造的静寂)を大切に。「創造性」をめぐる上田壮一さんとの対話
ソーシャルデザインの第一人者である「Think the Earth」の上田壮一さんとともに、「創造性」の生かし方について考えたインタビュー記事。公開後は自身の創造性だけでなく、誰もが創造性を生かして生きていく社会づくりに関心があるという方にも読んでいただきました。
(6)検索エンジンを通してのアクセスについて
2023年度も検索エンジンを通じて、多くの方にメディアを読んでいただきました。検索エンジンからのアクセスが多かった3つの記事と、どんなキーワードで検索をしてその記事を読んでいるのかをご紹介します。
夫に発達障害があり、うまく関係が築けない…「カサンドラ状態」を経験した櫻田万里さんと、夫・幸也さんがたどり着いた夫婦のかたち
発達障害やその傾向にある人と関わることで心身に影響を及ぼす「カサンドラ」状態にある人たちをサポートする団体を運営する、櫻田万里さんと、夫の幸也さんのインタビュー記事。ASDの当事者である幸也さんとともに過ごす中で、万里さん自身が経験した「カサンドラ状態」について伺ったこちらの記事は、発達障害のあるパートナーとの関係性に悩む人や、カサンドラ状態が子どもにもたらす影響について調べている人に読んでいただきました。
私も夫もギャンブル依存症に苦しんだ。でも今は、とても幸せに生きています
夫婦でギャンブル依存症、さらに買い物依存症も経験し、回復ののち現在はギャンブル依存症当事者や家族を支援する活動を行う田中紀子さんのインタビュー記事。ギャンブル依存症から回復した人の情報を探す人や、当事者の家族として今困難を感じている人からのアクセスが集まりました。
自分や他者を「信じる」とはなにか。“当てにならない自分”を受け入れ、他者とともに生きる方法を考える/松本紹圭さん・モリジュンヤ対談
光明寺の僧侶である松本紹圭さんと、soar理事のモリジュンヤで「信じる」ことについて対話をした対談記事。こちらは多くの方が「信じる」ことについて考えを巡らせている状況を直接検索エンジンに入力し、記事を読んでくださっているようです。
(7)読者のみなさんからの声を紹介
読者のみなさんからは、記事の末尾にある感想を投稿するフォームから次のような感想が届いています。当事者の方や家族、職場で一緒に働く方など、様々な立場の方が記事を読んで感想を寄せてくださいました。
(8)読者とのつながり
soarでは、情報が必要な方に記事を届けるためにSNSやニュースレターなどを通じて読者のみなさんと積極的にコミュニケーションを取り、エンゲージメントを深める努力をしています。
2023年度、SNSについては、Xは18,827人、Facebookは10,563人、Instagramは6,510人、noteは1,719人の方とつながることができました。
また、月に1度のペースで配信しているニュースレターは、2023年度末で1,489人の方に購読していただいています。
3.「生きる知恵」を学び合う、講座・イベントの開催
メディアを通して集めてきた、自分や他者の可能性を活かしよりよく生きるための「知恵」を、多くの人が学ぶ機会をつくることを目指し、連続講座「soar Campus」や単発のトークイベントをオンライン形式で開催してきました。
(1)連続講座「soar campus」
「対話」「居場所」など様々なテーマを設け、ゲストのレクチャーやワークショップ、参加者同士の対話を通して「生きる知恵」を学ぶ場として運営しています。
2023年度はオンラインでの連続講座を7回開催し、のべ150名の方にご参加いただきました。
①「小さな物語の紡ぎかた〜人の経験、記憶、語りを未来につなぐ術を学ぶ」
映像や言葉、アートなど様々なかたちで人の語りや記憶に向き合い、その記録を残し、多くの人と共有しつづけることを通して、新たな価値を生み出す実践を続ける4人のみなさんをゲストにお招きし、お話を伺いました。
②「場のウェルビーイングを高めるファシリテーション」
場に集う人々が、お互いの話に耳を傾けられる関係性をつくるためにはどのようなあり方が大切なのかを学び考える講座を実施。ゲストの活動事例やファシリテーションの手法を学び、参加者のみなさんと場づくりをテーマにした対話のワークショップを実施しました。
③「soarのインタビューの講座 〜ライフストーリーを聴く」
本講座は、soarのこれまでメディア活動を通じて実践してきたインタビューや「聴く」について大切にしていること、実際の活動事例を共有する形式で開催。参加者のみなさん同士でのインタビューも実施しました。
④「“セルフファシリテーション”の講座」
自分の中にある様々な声に耳を傾けながら、自分自身をファシリテートする「セルフファシリテーション」について学ぶ講座を開催。参加者のみなさんには当事者研究、NVC、トラウマケア、プロセスワーク、BASIC Ph、beの肩書きの6つの手法をレクチャーとワークを体験いただきました。
⑤「soarの“ライフストーリー”を聴く・書く講座」
③のライフストーリーを聴く講座の主題であった「誰かの話を聴くこと」に加えて「書くこと」について学ぶ講座を開催。参加者のみなさんにはインタビュー企画や実施の仕方、聴いたお話をどうやって文章にしていくかをお伝えしました。
⑥「“私たち”が可能性を開くチームであるための知恵を学ぶ」
この講座では、「プレイフルなチーム」「“信頼”を育み続けるチーム」など、一人ひとりの可能性を開くチームづくりにまつわるテーマを設け、様々な領域で活動する実践者のお話を伺いました。
(2)トークイベント
メディアで取材させていただいた方をゲストを迎え、トークイベントを定期的に開催しています。
今年度は「インタビューのワークショップ」を主宰する西村佳哲さんをゲストに迎え「生きるうえでの 『聴く』ことの役割」を考えるトークイベントを開催。50名の方にご参加いただきました。
ゲストの活動や事業についてお話を聞いたり、様々な分野の技法の実践を行うことはもちろん、講座にご参加いただいた一人ひとりが自分自身の経験や考え、思いを語る対話の時間も大切にしてきました。
2022年度より連続講座を定期的に開催していく中で複数の講座にご参加いただく方や、講座での学びをさっそくご自身の暮らしや活動の中で活かしたと話してくださった方も。
他にも参加者のみなさんから以下のような感想を頂いています。
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引き続きsoar campusでは、一人ひとりが自分の願いを起点にありたい姿に向かって行動していくための学びの場をつくっていきたいと考えています。
(3)学びの場の運営や仕組みづくり
連続講座やイベント開催では、次のような取り組みを行ってきました。
①学びの機会を広げる工夫
講座開催にあたっては、様々な方が学びの機会にご参加いただけるように、なるべく参加費の価格を抑えたうえで、講座のテーマによっては奨学枠を設けるなどの実践を行ってきました。
また、アーカイブ配信は講座最終日より1ヶ月間と設定し、参加者の振り返りや欠席回のキャッチアップ等にご利用頂いています。
②グランドルールの策定と運用
自身の体験や他者の語りを安心して聴く・話す場の運営のため、「学びの場のグランドルール」を策定。連続講座の開催時には毎回必ず冒頭で参加者のみなさんやゲストに共有を行っています。
グランドルールの運用を続けていく中で、講座参加者やゲスト講師のみなさんからは「個人の尊厳を大切にしていると感じた」「安心して対話に参加することができた」との声をいただきました。
引き続き、誰もが安心して対話や学びに集中できる環境を整えていきたいと考えています。
③合理的配慮やアクセシビリティの実践
視覚障害や聴覚障害、コミュニケーションにまつわることなどでサポートが必要な方に向けては、講師にもご協力いただきながらスライド資料の読み上げを実施。その他にも資料の事前共有やチャットでのコミュニケーションを推進する等、状況に応じてできる限りのサポートや対応を行っています。
また、Zoomを利用したオンライン講座では、お仕事やご家庭の事情、一人ひとりの特性に応じて、「視聴のみ」や「音声のみ」など、参加形式を自由に選べるようにしたり、テキストでのやり取りだけでワークショップに参加できるようにするなど、様々な工夫しています。
今後も講座にご参加いただくみなさんの状況を伺いながら、可能な限りの合理的配慮を行い、誰もが参加しやすい学びの場づくりに向けて、改善を続けていきたいと思います。
4.2023年度・その他の活動
(1)学校や福祉施設での講演
2023年度は日本福祉大学の授業の1コマで、soarの活動について紹介する機会を頂きました。ウェブメディア立ち上げから、ここ数年多く読まれている記事やテーマまで幅広くお伝え。
学生のみなさんからは「非営利団体で、寄付をいただきながらメディア運営を継続していることに驚いた」や「自分自身の困りごとに関する記事の紹介を聴いて、”悩んでいたのは自分だけではなかったんだ”と思った」など、団体運営から記事まで幅広い感想をいただきました。
また、長崎県で社会福祉法人ながよ光彩会が開催するトークイベント「GOOOODな社会科見学」に代表の工藤が登壇。
会場には「soarの記事に助けられた」「昔からずっと記事を読んでいる」という方が何名も来てくださり、東京都を拠点にして活動しているsoarの記事が様々な場に届いていることを嬉しく思いました。
これからも多様な場でsoarの活動や記事の事例を紹介し、人の可能性が活かされる社会のあり方を多くの方と共に考えてまいります。
(2)法人との協働事業
2022年度に株式会社インクワイアとの協働事業で連続講座を実施した経緯から、2023年度も継続して新たな講座の企画を検討する機会を設けました。
この他にも、これまでウェブメディアの編集で培った経験を活かし、NPO法人の活動報告の情報発信の監修を行いました。
今後も企業、行政、学校など、様々なセクターとの協働のかたちを模索してまいります。
5.2023年度もサポーターのみなさまにご支援いただきました
soarは「soarサポーター」のみなさんからのご寄付で、ウェブメディアや講座の運営を行っています。2024年10月末日時点では、427名の方にサポートいただきました。
soarのメディア運営は、サポーターの皆さんのご寄付により、情報を必要としている方が誰でも無料で記事を読むことができます。
また、講座運営に関するご報告でも触れたように、より多くの方にご参加いただけるように、なるべく参加費を抑えて学びの機会を提供することができました。
こうした活動を継続できるのも、ご寄付で応援してくださっているサポーターのみなさんのおかげです。本当にありがとうございます。
これからも「全てのひとが自分の可能性を活かして生きる未来」をつくるため、soarサポーターを募集しています。ぜひ、月1,000円からのご寄付でsoarを応援いただけたら嬉しいです。
そして、法人サポーターを募集しています。ご興味をお持ちの法人様は、こちらよりぜひお問い合わせください。
6.会計についてご報告
(1)2023年度・収益の内訳について
全体収益の推移としては、2021年度は活動休止の影響で7,158,292円でしたが、2022年度より自主事業である連続講座の開催や企業との協働事業を行ったことが影響し、7,882,482円と増加。そして2023年度は連続講座の定期的な開催によって、8,570,598円の収益となりました。
(2)2023年度・費用の内訳について
活動に係る費用は、スタッフの給与やウェブメディア運営等に係る業務委託費等の人件費が半数以上を占めています。
(3)2023年度の活動計算書について
2023年度の活動計算書の詳細はこちらのPDFに記載しております。
継続寄付に加えて、自主事業の連続講座の開催、調査・メディア運営事業の実施により、2023年度当期経常増減額は370,739円で、3期ぶりの黒字となりました。
まだまだ継続的な財務状況としては予断を許さない状況ではありますが、引き続きご寄付の呼びかけをはじめ、講座やイベントの継続的な開催や新たなプロジェクトの立ち上げ等、持続可能な活動に向けた事業計画と実践に注力してまいります。
7.組織のコンプライアンスについて
(1)組織運営における行動指針、各種ポリシーの策定
soarでは、2021年度よりCoCならびに各種ポリシーを策定し、これらを行動や発信の基礎とする団体運営を実施。合わせてsoarのスタッフまたは関係者によるCode of Condact(行動指針。以下、CoCという)や各種ポリシーに反する行為があった場合や、その発生が予見された際の相談を受け付ける窓口を設け、運用しています。
コンプライアンスの詳細については、こちらのページをご覧ください。
(2)CoCやポリシー運用の振り返り
2022年度は年に2回、スタッフ間でCoCやポリシー運用の振り返りを実施した他、ライターやフォトグラファー、ボランティアメンバーといった関係者へ、ポリシー運用へのフィードバックや改善の提案についてアンケート調査を行いました。
今後も様々な関わりや立場を問わず、互いを尊重し対等に対話ができる関係性づくりに努めてまいります。そして自分と他者の人権を尊重し、常に自分たちの行動が環境や社会に与える影響とその責任を自覚し、よりよく生きるための実践を更新していきます。
また、引き続き各種ポリシー浸透の効果的な運用方法について、ご意見を募集しております。ぜひ忌憚のないご意見、ご感想をお寄せいただけますと幸いです。
(3)組織体制について
soarは、理事会、経営管理、編集部、事務局から成り立つ組織です。事業ごとに、ライター、フォトグラファー、ボランティアメンバーと、さまざまな形で関わってくださる関係者とともに、活動を行っています。
8.今後の活動について
「人の“可能性”に光を当てる」というミッションを実現するため、メディア運営や教育機関・企業との連携、イベント運営等さまざまなアプローチを行ってきました。
ここ数年は、自分や他者の可能性を互いに活かし、よりよく生きるための「知恵」を多くの人と学ぶ機会をつくることも、soarが社会にできる貢献なのではないかと考え、ウェブメディア「soar」をライフストーリーを届ける場所、そしてウェブメディアを通じて集めた知恵を共に学ぶ場として「soar campus」の運営に注力してまいりました。
2024年度は音声メディアでの発信や、様々なゲストを迎え学びを深めるカンファレンスの開催を検討中です。さらに様々なアプローチで、人の可能性を活かし、よりよく生きるための知恵をみなさんと共有するための情報発信に挑戦していきたいと考えています。
9.スタッフからのメッセージ
soarはスタッフ、インターン、ボランティアなど、様々なかたちで運営に携わっています。ここでは一部のメンバーとなりますが、普段の業務や活動への思いについてご紹介します。
(1)名前
(2)soarで担当している仕事
(3)これからsoarでチャレンジしたいこと
(1)モリジュンヤ
(2)経営管理やメディアチームのサポート等を担当
(3)ビジョンの実現に向かい、一歩目を踏み出した1年を経て、今年は着実に活動を継続していけるように、社会に「生きる知恵」を循環させるための土台を作っていく一年にします。
(1)松本綾香
(2)記事企画のディレクション、編集、執筆、メディア運営全般
(3)2023年度も引き続きコロナ禍ではありましたが、取材先の方々の希望を伺い、感染対策を行なった上で、対面での取材を行う機会を増やすことができました。編集部では新しいテーマの企画や、これまでと違う形態の記事を制作できないかなども検討しているので、今年度も着実に実践を重ねていきたいです。
(1)小野寺涼子
(2)メディア運営
(3)この1年間、状況が様々変化する中でも「社会にとって必要な情報は何か」「どうしたら多くの方に届けられるか」と考えながら活動に取り組んできました。これからも自分にできることをコツコツ積み重ねて、皆さんと一緒にビジョンの実現を目指していきたいです。
(1)森美彩
(2)寄付会員窓口、ニュースレター配信
(3)2022年度からニュースレターの主担当者として、新着記事やイベントの内容などをどのように届けていくか試行錯誤した年でした。社会は速度を上げるように慌ただしく移り変わっていますが、その中で穏やかな空気が漂うニュースレターを配信していきたいです。
(1)河野奈保子
(2)経営管理、メンバーマネジメント、団体広報や採用等活動に関わる事務局業務やイベント運営全般を担当
(3)2023年度はこれまでのsoarの知恵を凝縮した、新たな学びの場をたくさん開催することができました。ウェブメディアや講座、soarの様々な活動でこれからも「知ってよかった」「誰かと分かち合いたい」と思えるような知恵や工夫の循環を作っていきたいと思います。
10.最後に
soarは活動10年目を迎えます。今後も様々な事業を展開しながら、自分と他者、世界の可能性を広げたいと願う人々が集まり、その知恵を共有しあい、「誰もが自分の可能性を活かして生きる未来」を目指した団体運営を行ってまいります。
どうぞ今後ともよろしくお願いいたします。
制作メンバー:小野寺涼子、工藤瑞穂、河野奈保子、松本綾香