私が幼かった頃、近所に住むおばあさんが夜中にいきなり家を訪ねてきたことがありました。 突然の訪問にしては遅い時間で、家族が慌てて対応していたこと。しばらくして迎えにきたおばあさんの家族が「どうも、すみません」と謝っていた …
この夏、私の実家に行ったときのことです。 いつもは狭い賃貸アパートで戦いごっこをしている子どもたちが、広い一軒家でバタバタと走り回っていました。 しばらくして静かになったなと思っていると、4歳の長男がやってきて「あのおば …
30代も半ばになり、私のまわりではぽつりぽつりと家を購入する友人が増えてきました。 私の両親も「結婚したら、いずれは家を買うもの」という考えがあるらしく、賃貸住宅に住み続けている私たち夫婦に家の購入を勧めることもあります …
どんな時でも、相手を一人の「人」として尊重する—— その大切さを否定する人は、ほとんどいないと思います。 しかし、いざできているかと問われたら、私は自信をもって「はい」と答えられないかもしれません。 先日、認知症がある女 …
いつ、どんな人生の困難がやってくるのか、前もって知ることはできません。親に介護が必要になったら?急な病気で仕事が続けられなくなったら?いざというときに、どこに頼ればいいのか、どんな社会保障制度が利用できるのか……。困った …
大切な人と食卓を囲むとき、そこに会話があり笑顔が生まれたなら、食事はさらに美味しく感じられます。私にとって食事とは、人との関係を築くコミュニケーション方法のひとつです。 そんな時間を盛り上げてくれるのが、食器の数々。食事 …
私には92歳で亡くなった、認知症の祖母がいました。 祖母はうちにやってくると決まって、丸まった背中をさらに小さく丸めて、リビングに敷かれている絨毯の端から出た無数の紐を、一本ずつきれいに指ですいていました。 当時の私は、 …
あなたは今、誰かを支えていますか? 人は誰でも、どんなときでも、誰かに支えられ、支えながら生きているもの。私も、あなたもそれはきっと同じです。 そして、人は心身の不調や、年を重ねることで、いつもよりさらに大きな支えやケア …
普段当たり前にしている排泄。そこに課題を抱えるとどれだけ大変か考えたことはありますか?行く先々でトイレを探したり、長時間外に出るのをためらったり……。 多くの人が当たり前に自分ひとりで問題なくでき …
私がおじいちゃん・おばあちゃんに昔の話を聞くと、いつも笑いジワを一層深くして、暖かいまなざしで語ってくれました。知らない人の家に嫁いだ日のこと、戦時中をどう生き延びたか、息子の誕生日に奮発してバナナを買った日のこと。思い …
「soar(ソア)」は、 人の持つ可能性が広がる瞬間を捉え、伝えていく活動です。様々なかたちで発信していくことで、同じ願いを持つ人たちが集う場を生み出します。誰もが自分の持つ可能性を活かして生きていける未来を願って。